どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
本日のお菓子は、【新発売】ベイク フォンダンショコラ です!!
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
※関連記事
→「ベイク クリーミーチーズ(森永製菓)商品分析!」 …同時発売★
→【新発売】サロン・ドゥ・ルック フォンダンショコラ(不二家)商品分析! …同フレーバー★
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | ベイク フォンダンショコラ |
製造者 | 森永製菓株式会社 |
名称 | 準チョコレート |
内容量 | 10粒 |
原材料 | 砂糖、植物油脂、ココアパウダー、果糖ぶどう糖液糖、全粉乳、麦芽糖、カカオマス、脱脂粉乳、グリセリン、トレハロース、乳化剤(大豆由来)、酸味料、ゲル化剤(ペクチン)、リン酸Ca、香料 |
賞味期限 | |
発売日 | 2016年9月13日 |
発売エリア | 全国(全チャネル) |
価格 | 194円(税込み) |
商品コンセプト・説明 | 人気のスイーツ「フォンダンショコラ」をイメージした大人の味わい。 しっとりした焼きチョコの中に、カカオソースを閉じこめました。(公式サイトより) |
備考 | 新発売 |
森永製菓のチョコレート商品のうちでも、「手に付かない」事で商品価値の高い人気シリーズ「ベイク」の新アイテムとして投入!
私、ベイクシリーズは完成度が高い商品が多いので好きなんです。
商品キーワード
ベイク、焼きチョコ、新発売、フォンダンショコラ
やはりここで注目すべきは、「フォンダンショコラ」「ベイク」というポイントですね!
焼きチョコという、チョコレートを食べる際のネックとなる手の汚れを軽減し、焼いてあるので夏場のチョコレート需要が落ちる時にも強く人気のシリーズ。
ベイクシリーズ自体は、平成15年(2003年)からの登場で実は登場から10年以上が経っています。チョコレートの需要がどうしても落ちる時期に「溶けずに夏もチョコレートを楽しめますよ!」とチョコレート好きな消費者のニーズに応えた商品ですね。同商品によって、焼きチョコ製品の認知度も上がりました。
ちなみに、このフレーバーの元になっている「フォンダンショコラ」とは、フランス生まれのチョコレートケーキ。ケーキ中心まで完全に焼かない事で、外はしっとりしたチョコレート生地、中はとろーりのチョコレートソースが特長のお菓子。
↓フォンダンショコラは、こんな風にフォークを入れるととろーり!
私も作ったことがありますが、時間経過とともに中心部に火が入ったり冷えて固まったりしてしまいます。ですので、熱いうちにとろとろのソースを楽しみながら食べるのが醍醐味です。
さて、この「溶けない」事に商品価値のあるベイクと、中心がチョコレートソースになっていて「解けている」フォンダンショコラとの相性やいかに?
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | コンビニ |
購入日 | 2016/09/26 |
購入価格 | ¥194 |
備考 | ― |
価格は商品情報にもある通りの金額で、194円でした。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
↓パッケージ(表・裏)
高級感のあるパッケージデザイン、特にとろーりとなったチョコレートが魅力的なフォンダンショコラのイメージ写真が食欲をそそりますね。背景の赤と茶、黒のグラデーションも高級感を演出しています。華やぎカカオの意味がよくわかんないですが(笑)、なんか優雅な雰囲気は出てますね。
「あたためるとまるで焼きたての美味しさ♥」とのことです。最近はこの手の「〇〇するとよりおいしい」と消費者にひと手間加えることを推奨するお菓子が増えました。
↓パッケージ上下
パッケージの裏面にもおいしい食べ方としてあたためるのをおすすめしていますが、パッケージ上にもまたおすすめの食べ方が同じように記載されています。「あたためて食べるのが本当におすすめ!」となっているのがわかりますね。
↓パッケージ側面
外箱の側面に賞味期限が印字されています。
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「酸味料」「ゲル化剤(ペクチン)」とある部分ですね!
酸味料はフォンダンショコラというお菓子には無縁な気がしますが、こちらの商品は「酸味の効いたソース」としてソースに酸味を付けてアレンジしているようです。その酸味を付けるための材料ですね。
同じくゲル化剤は、ソースに入れて固さの調整に使われているのでしょう。通常のベイクにはもちろん使用されていません。
包装
包装もチェック。
外箱は黒×赤ですが、内袋はかわいらしいピンク色。重厚感あるパッケージに対して、意外にかわいらしい。
トレイ
↓包装を開けたところ(トレイ入り)
変わった配列で入っています。2×2、3×2の10粒入り。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
↓カット断面
カットしてみると、中のチョコレートソース…常温では、ソース状ではないですね。ほぼ固形です。
〈外観(見た目・サイズ)〉
<見た目>長方形で、表面はザラザラとした質感。オーブンで焼き上げたケーキを思わせるような凹凸です。横から見るとなんとなく台形になっていて、横にはソース部分を中心に凹みがあるのがわかりますね(商品写真参照)。表面は凹凸がありつつも、ややツヤがあります。
<サイズ>一口サイズ…にしては、かなり小さいです。完全に女性向けのサイズですね!男性だったら一口で1箱分食べきれそう。笑 板チョコの一片分に近い大きさで、高さは板チョコ3枚分くらい。しかし、これ系のちょっとリッチなチョコレート菓子たち…内容量が少なくって私的には増量してほしい。これは10粒入りですが、1つ当たりのサイズがかなり小さいのが気になりますね。初めて食べた時、「あれ、これしか入ってないの?!」とびっくりしたのを思い出します。
それにしても、なぜこのトレイでは4個と6個で中途半端な感じで入っているんでしょうね。12個入りの1ダースにして、6×2のトレイにすることは、きっと事情があってしなかったのでしょうね。しかし、なんだか見た目が締まらないですよね、この4:6の不均衡さ。
…と気になったので、森永公式サイトを確認したら、Q&Aに書いてありました!
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Q. 10粒ベイク<ショコラ>4個と6個の間に仕切りを入れているのは何故ですか?
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A. 5個ずつ分かれるように縦に仕切りを入れてしまうとトレーの強度が弱すぎるため、横向きに4個と6個の間に仕切りを入れています。
→とあるので、10個入りにしたいが輸送中の破損を抑えるため、変な仕切り(笑)にしたようですね! という事は、見た目イマイチでもいいから価格抑えるの優先で12でなく10にこだわったかな。
〈味・香り・食感〉
<香り>チョコレートケーキらしい洋酒の香りなど期待しましたが、口に入れるまでほとんど感じず。
<食感>手に付かないというだけあって、もちろん手に溶けたチョコが付く…なんてことは一切なし。口に入れてみると、表面に少し歯を当てただけで外側のチョコレート生地がほろっと崩れます。焼いてあるけど、パサパサとせずしっとりした食感。中のソースは常温では固まっていますが、外側生地よりもやわらかめですね。通常のベイクよりは、表面の固さは弱め(ソフト)な気がします。
特許も取得している同シリーズ独特の製法、それによって多少の温度変化では表面のチョコレート生地は溶けだしたりしません。「チョコレート生地に気泡を含有させてから成形し、焼成・固化させる」とのこと。つまりは、チョコレート生地をホイップして空気を含んだ状態にさせると歯触り良く焼いても固くならない、という事ですね。(シフォンケーキみたいな、気泡が重要なお菓子作ったことがある人なら直感的にもわかるはず)
<味>外側のチョコレート生地の味は、予想した通りビター寄りで甘さ控えめのものになっています。そしてソース、…酸味が不自然で違和感! 口にいつまでも残る感じの酸味が気になります。
原材料を見ると酸味料や香料が使われているので、その添加量が多めなのかもしれませんね。裏面には「酸味の効いたカカオ薫るソース」とあるので、そこに書いているからにはこの商品のウリの一つなのでしょうけど。最初裏面見ずに試食したんで「なんの酸味かわかんないけどとりあえずすっぱ!!」って感じました。笑
カドのある酸味がチョコレートの味よりも強い気がしてしまい…この酸味、必要でしたかね?
最もシンプルなフォンダンショコラの材料は、チョコレート、バター、卵、砂糖、薄力粉。もちろんこれを基本にした一般的なフォンダンショコラは、酸味はありません。(別で酸味のあるソースを掛けたり、フルーツを添えたりはするけど)
だからこそ違和感を感じたのでしょうね。アレンジが前面に出てる感じかな。好き嫌いが別れそうですが…私はこの酸味、苦手でした。
酸味抜きだったらこの商品の仕上がりがどんな感じだったのか気になるな。わざわざ酸味を足してるっていう事は、開発している時に「この方がいい!」ってなったってことなんでしょうけど。
<温めてみると>推奨されている「レンジであっため」もして、食べ比べてみました。説明に書いてあるような5~10秒(今回は特に指定がなかったので500Wのレンジで)過熱してみたら、表面も冷たいままだったので、合計で15秒程度温めてみました。
温めると生地のほろっとした感じがさらに強くなり、加熱したことで中のソースが溶けフォンダン(=溶けている)状態に。これでフォンダンショコラを再現できる感じですね。
どうやら温めないと、「フォンダンショコラ」とはならないようです。買った人は手間だと思っても、「フォンダンショコラらしく」して食べるには温めてみるしかないですね。
関連商品
森永の人気シリーズ、ベイクの最もスタンダードな商品。パリッとした表面の生地とほろりととろける食感、温度が高くなっても溶けないため夏場にも強く「焼きチョコ」の消費拡大に貢献。
「ベイクフォンダンショコラ」と対のデザインとなる、ソースinタイプのベイクのバリエーション商品。フォンダンショコラよりも、こちらの方が評価が良いよう。(ソースの口溶けなど)
→口コミ記事
他社、他ブランドの競合商品
焼きチョコは以前には他社からも発売されていたのですが、現在終売になっています。
フォンダンショコラ味のお菓子も、そう多くはなくかなり種類は限られますね。フォンダンショコラはとろけたチョコレートソースとしっとりしたチョコレート生地が特長なので、ケーキ以外のお菓子で再現するのは難易度が高いです。
〈同ジャンル菓子〉準チョコレート
↓焼きチョコ(グリコ)※終売
すでに終売してしまっているが、ベイク同様の焼きチョコで、根強いファンがいた商品。終売を惜しむ声多数。
〈別ジャンル菓子〉アイス
先鋭的なフレーバーを多数採用し、かつクオリティの高さでも定評のある「ガリガリ君」シリーズより。アイスではありながら、ソースなど再現性が高い。
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★☆高級感・イメージ写真良く期待感大 |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★☆☆☆常温で固体&酸味のあるソース気になる |
総合評価 | ★★★☆☆「フォンダンショコラ」の再現度やや低め |
消費者がひと手間かけて「温め」することでお菓子として完成する商品です。
「あたためると出来立てのおいしさ!」とのことですが、常温でソースが固体のため、あたたためないと「フォンダンショコラ」(=ソースが溶けたチョコレート)ではないです。
このひと手間をやったかやらないかによっても評価が違うでしょうが、「フォンダンショコラと言えば中のチョコレートが溶けているお菓子だ」というのは割と認知されているのと思うで、その点流通温度帯である常温でソースが固体なのが気になります。
アレンジの酸味の強さは、人を選ぶでしょう。
ベイクシリーズはクオリティの高い商品が多いですが、今回は「フォンダンショコラ」の再現性がやや低かったので、総合で★3つです。
やはり「フォンダン」(=とろける)というからには、ソースは常温でもやわからめが良かったですね!
…でも色々勝手な事を書きましたけど、私、ベイクシリーズは好きですよ。笑 いつも食べ研では辛口な評価多めになってる気がしますが…。元々★5はそうそう出ないのでね!
まとめ
夏にも強いベイクからの新商品で、しかもチョコレートケーキの定番として人気の高い「フォンダンショコラ」味となれば、注目度も高いですね。
パッケージも素晴らしかったのですが、この商品は「レンジであっためありき」という印象でした。同じ対のベイクシリーズのソースinタイプより、「ベイク クリーミーチーズ」はソースのとろけ具合がこちらよりも上のようですので、今後はさらにソースの食感などの改良に期待です。
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