どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
面白い新シリーズなので、遅ればせながら商品分析!
もう通年販売の定番シリーズとなっていますね。
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | カヌレット |
製造者 | 味覚糖株式会社 |
名称 | 洋菓子 |
内容量 | 40g(数えたところ、8粒入り) |
原材料 | 砂糖(国内製造)、水あめ、キャラメルソース、ゼラチン、食用油脂、ラム酒、全卵、乳糖を主要原料とする食品、コーヒーパウダー/加工澱粉、着色料(カラメル)、香料、乳化剤、光沢剤、安定剤(増粘多糖類)、(一部に卵・乳成分・大豆・ゼラチンを含む) |
原材料中に含まれるアレルギー物質(28品目中) | 卵・乳・大豆・ゼラチン |
賞味期限 | |
発売日 | 2022年4月11日(月)より順次 |
発売エリア | 全国 |
価格 | オープン価格 |
商品コンセプト・説明 | ・大人気の「カヌレ」を気軽に楽しんでいただきたいという想いから一口サイズにしました。 ・「カヌレット」は、小麦の代わりに澱粉・ゼラチンを使用。さらに非焼成にて製造することにより、外はサクッ、中はもっち~りとした食感で長期保存が可能なカヌレを実現しました。 ・カヌレ特有のサクッとしたひとくち目と、中のもっちりとした2層の食感、ふわりとラムの香りが口いっぱいにひろがります。(ニュースリリースより) |
備考 | 新発売、新シリーズ |
UHA味覚糖より、新シリーズ「カヌレット」として、同名商品が新登場。
商品キーワード
新発売、洋菓子、UHA味覚糖、新シリーズ、カヌレット、カヌレ、長期保存可能、ひとくちサイズ、新製法(①小麦を澱粉・ゼラチン代替、②非焼成)、2層の食感
やはりここで注目すべきは、「新シリーズ」「カヌレ」「新製法」「2層の食感」というポイントですね!
キャンディやグミを主に製造する大手メーカー「味覚糖」。一般的には「UHA味覚糖」の名前で知られていますね。
キャンディ類ではトップクラスの国内シェアを誇り、「ぷっちょ」「シゲキックス」などユニークな名前と個性的な設計の商品も多く手掛ける会社です。
さて、今回の商品は「カヌレット」。パッケージや実物、商品名からもわかる通り、洋菓子「カヌレ」をイメージして作られたお菓子です。
日本では、カヌレは1990年代に第一次ブーム、そして2020年代に入って第二次ブームとなっています。
なので、まさにカヌレのブームが続いている状況の中での製品投入となりますね。(カヌレット自体の製品発売が2022年4月、続く新フレーバー「カヌレット ストロベリー」は2023年4月発売)
また、そもそものカヌレは焼き菓子ですが、それを「小麦不使用」で澱粉とゼラチンで代用し、さらに「焼かない」という全くの別物と言える製造方法で作られたこちらの「カヌレット」。
そんな本商品、具体的な味や見た目はどのような商品に仕上がっているか、要チェックです!
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | ドラッグストア |
購入日 | 2023/05/02(水) |
購入価格 | ¥159.84(税込)/148(税別)※税率8% |
備考 | ー |
※写真を撮影したのは一度購入した時の物ですが、ストロベリー味発売を機に再購入しました◎
味の確認や購入情報は、改めて新しく購入した方の物を記入。
「カヌレット ストロベリー味」の発売に合わせ、大々的にノーマルのカヌレットもたくさん並んでいました。
グミ系の商品の中でも、陳列数が圧倒的に多いですね!
1ヶ所だけでなく、グミ売り場、レジ横、棚のカド部分にフック陳列で複数個所に置いてある店が多かったです。
それだけ購入者が多いのでしょう。
〈カヌレットを買える場所〉
「カヌレットはどこで買えるか?」と言えば、今のところ、
①「コンビニ、スーパー、ドラッグストアなど実店舗(グミ売り場、棚のカド等フック陳列)」
②「ネットで買える」
…という感じです。
日持ちするので、まとめ買いにも向いてます。
また、公式サイトの商品情報には、「大変ご好評につき、出荷の調整を行っております。」と書かれています。
もし近くの店舗になかったりまとめ買いしたいなら、ネットで買うのも手ですね。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
↓パッケージ(表)
フック穴付きのアルミ蒸着チャック付きフラットパック。
ポケットサイズで、よくグミにあるサイズ感ですね。
チャック付きで、少量食べる時に便利。
パッケージは濃いくすんだ黄色の背景色(艶消し)に、レトロな図案で落ち着いた印象です。
背景全体を覆いそうな、特大なカヌレのイメージ写真がインパクト大!
基本のデザインは、メーカー名/商品名/キャッチフレーズの配置で、オーソドックスなスタイル。
ですが、左下に商品の断面図とともに「外はサクッ 中はもっち~り」とオノマトペを使った食欲そそるワードとイラストでイメージが湧きやすく配慮されています。
キャッチフレーズは「ラム香る贅沢なひとくち」。
全体にレトロで上品、そして商品内容が遠くから見ても分かりやすくまとまっていますね。
↓パッケージ(裏)
パッケージ上3分の1ほどにメーカー名、商品名、キャッチフレーズなど。
これは表パッケージと重複。
残りにパッケージ関連必要事項。
↓パッケージ(横から)
フラットパッケージなので、横から見ると商品が入っている中央部分以外は平ら。
↓栄養成分表示拡大
製品1袋(40g)あたり、カロリーは134kcal。
成人の1日当たりの推奨される菓子のカロリー200kcalよりも少ないので、一袋全て1日で食べきってしまっても大丈夫なカロリーですね。
8粒入り(※実際に数えたところ)なので、1粒のカロリーは16.75kcal。
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「水飴」「ゼラチン」とある部分ですね!
最も多く含まれる原料は「砂糖(国内製造)」、次いで「水あめ」、「キャラメルソース」と続きます。
通常のカヌレは小麦粉、牛乳、砂糖、卵、バターに風味付け原料を使うのですが、この原材料表示を見ると、「『小麦粉』は一切使用していない」というニュースリリースの表現通り、小麦粉を使用せず【カヌレという洋菓子】を再現しているのが特長ですね。
本商品では、代わりに大部分を砂糖、水あめ…=糖類が占め、キャラメル等の風味付け原料と、それにさらに「ゼラチン」を用いて適度な固さに固めているようです。
原材料の内容を見ると、乳製品や全卵が入るなど少し違いますが…やはり原料構成的にもグミが近いでしょう。
また、パッケージにも書かれている「外側サクッ、中もっち~り」という食感は、本来普通のゼラチンで固めただけのグミでは再現できないわけですが…特殊な独自製法によって実現しているようですね。
パッケージ裏面に書かれている「特許出願中」の文字が証拠ですが、この商品にはオリジナルかつ画期的な製造法が用いられているようです。
ニュースリリースによると、「焼かない」製法との事ですよ。
本物のカヌレが小麦粉ベースの焼き菓子である事を考えると、全く異なる原料/製法による意欲作と言えますね。
このフレーバー「カヌレ(スイーツ)」の要となる原料は「キャラメルソース」「ラム酒」「コーヒーパウダー」「香料」ですね。
細かく見ると、こちらの商品では、
①カヌレの定番材料…ラム酒
②風味付けのオリジナル原料…キャラメルソース、コーヒーパウダー
③加工品の定番原料…香料(※これはキャラメルソースの構成原料の可能性あり)
と、複数の風味原料を組み合わせて表現していることがわかります。
また、本商品では本来のカヌレの材料とは異なり、糖類がベース。さらに、表現したいのは焼き菓子だけど、この「カヌレット」は焼いてません。
なので、焼いてないけど焼いてる感を出すために、「焼き菓子らしさのある香り」は重要なポイント!(原料や香料のバランスを調整して表現)
添加物は「加工澱粉」以下の6種。着色料で食欲そそる見た目に、香料でその物らしい香りをプラスしてクオリティアップ。
包装
個包装なし。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
↓包装を開けたところ
パッケージを開けると、指先くらいの大きさのミニサイズなカヌレがコロンと出てくる。
↓商品アップ(表裏)
どの角度から見てもカヌレそっくり!
↓断面(割ってみたところ)
外側と内側で、質感が違うのがわかる。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
【形】
まさにミニチュアのカヌレ!
この形は感動しましたね。だって、本当なら製品を板状に作って四角に切り出して、「キューブカヌレ」みたいにして置きに行くこともできたと思うんですよ。
でも、あえてちゃんとミニカヌレ型を作って「本物のカヌレそっくりの形」にした。
この特殊な形、カヌレット型の複雑な凹凸を綺麗に仕上げたり、型から綺麗に外したり、そもそもの型自体も作るの大変だったんじゃないかと思うんですよね。
それを妥協しなかったのがもうそれだけですごい。
そのおかげで、見た目のインパクトが最強です。
これが四角や丸だったら、ここまでヒットしなかったんじゃないかと。
類似品があるとして、見た目のアドバンテージはやはり大きいですね。
【質感】
カヌレを印象付ける、ややハードめの表面。
ぷにっとした弾力がややありつつも、固めの表面がカヌレらしさを感じさせます。
本物のカヌレはカリッとしたものすごく固い独特の質感が特長ですが、手で押してみるとこちらはぷにっと感が強めでそこまでハードな感じはありません。
種類別は「洋菓子」となっていますが、グミらしい質感ですね。
ハードグミに近いです。
半分にカットした時の写真でもわかるように、見た目からも内側はグミや羊羹の断面のような感じです。焼いてない…のですが、まるで焼き菓子のように外側生地が違う。
【色】
明るめの色合いをした赤茶色の生地でツヤがあり、カヌレらしさのある色味です。
質感がつるっとしているので実物のカヌレとはまた違った印象ですが、形の効果もあり見た瞬間に「カヌレだ!」となりますね。
色のインパクト、大事です。
〈外観品質〉
独特な形もあってか、写真撮影時は一部に若干の変形などありました。(しっぽのような形で飛び出ている)
ですが、最近再購入した物は形の崩れが一切なかったです。品質向上したのかもしれませんね。
独特のカヌレ型を模したお菓子なので、形の崩れはない方が◎
〈サイズ〉
↓商品実測値(繰り返し計測なし)
長さ(cm) | 直径 1.86 | 高さ 1.54 | |
重さ(g) | 4.9(計3個) | 5.0(計3個) | 5.1(計2個) |
今回は、新シリーズということで重量のみ全数計測(計8個)。
若干のバラつきあるものの、5.0gが基準のようです。
一般的な(本物の)カヌレの1個当たりの重さは40-50g程度あるので、カヌレットは本物のカヌレの約10分の1のサイズ、重量。
元々カヌレ自体がコロンとしたかわいさですが、それがさらにミニチュアサイズに!サイズ感のインパクトがあり、とてもかわいいですね。
〈香り・触感・味〉
〈香り〉
香りがまさにカヌレ!
ほぼグミ(原料的に)とは感じられないほど香ばしさや洋菓子の豊潤な香りが表現されています。
焼き菓子を開封した時のような、しっかりしたラム酒の香り。
少し香ばしさも感じさせますね。
キャラメルやコーヒーも含まれますが、ラムの香り強め。
と言っても、ツンとくる感じではなくマイルドで、まさに「焼き菓子の風味付けに使われてるラム酒」という感じです。(加熱後のようなマイルド感)
〈食感〉
商品説明通り、「外側さっくり、内側もっちり」の食感。
焼き菓子である本来のカヌレと全く違ったアプローチで表現しているのに、とても再限度高いです!
噛んでみると、最初に歯に当たるのは外側表面の生地。サクッとややしっかりした歯ごたえ。
しかし(本物のカヌレよりも固くなく)割とサクッと歯が入ります。これは食べやすくて、「普通のカヌレ固すぎ!」と思う人でも気軽に食べやすいです。
内側は、ややもちっとした感じで、グミのような独特の弾力ですね。これはゼラチンが使われていることからも分かる通り、卵や小麦とはまた違った弾力感です。
カヌレの持つ「外側・内側で食感が全く違う」という食感の楽しさをしっかり表現しています。
(余談ですが、ゼラチンを使用したグミに近いお菓子なので、若干保管温度による影響を受けるように感じました。暑い時期に購入した際はできるだけ涼しい場所に置く/冷やしておくと本来の食感の楽しさを実感できそう)
〈味〉
見ため・食感だけでなく、味の面でもしっかりカヌレ!
全体的なクオリティが高いので、全く別物のはずなのにちゃんとカヌレらしさが感じられます。
口に運んでいるときから、すでにしっかりと洋酒の香り!
(香りでもう洋菓子食べてる気分)
この香りの期待感そのままに、口に含むと焼き菓子を思わせる香りと砂糖の甘みが口に広がります。
この食べた時の鼻に抜ける洋酒の香りで、風味をアップさせてますね。
しっかり洋菓子を食べている気分になれます。
さらに噛むとサクッとした歯ごたえに混ざってもちっとした感じも出てきて、洋酒の風味がさらにふんわりと口いっぱいに広がります。
小さな一粒とは思えないほど味がしっかりしてますね。(試しに小さくちぎって食べたりもしてみましたが、それでもものすごい味が広がる!)
また、噛みしめてみると、じわっとほろ苦さや香ばしい濃厚な甘みが感じられますね。
原材料を見てみると、なるほど洋酒の他にキャラメルやコーヒーも使われています(原材料表記参照)。
これらの素材をバランス良く配合することで、匂いだけでなく味の面でもしっかり風味付けされているわけですね。
(※砂糖だけで味を表現すると薄っぺらになる!)
全体のバランスとしては、ほろ苦+濃厚な甘み強めのまろやかラム酒風味。
(材料や食感が近い)グミといえばフルーツ系、酸味系、炭酸飲料系のフレーバーが相性が良く定番フレーバーとなっていますが、これは全く別の方向の味と香り。
しかしカヌレ風味、グミ系の素材でもこんなに美味しく表現できるんですね!
形、食感、香り、味トータルですごいです。気に入りました◎
関連商品
「カヌレット」の新シリーズの大きな人気を受け、期間を開けて新たに投入された新フレーバー「ストロベリー」。
日本で人気のアレンジフレーバーカヌレの人気もあり、こちらも評価上々の様子。
他社、他ブランドの競合商品
「カヌレット」は、洋菓子のカヌレをイメージしたグミ系のお菓子。
公式では「カヌレットはカヌレットというお菓子であり、分類上洋菓子」との見解のようです。
そんなカヌレ、やはり包装や原材料、売り場展開からも、やはり各種グミが競合となるでしょう。
一方フレーバーの「カヌレ(ラム酒入り洋焼き菓子)」はお菓子系のフレーバーとしてもかなりニッチな部類ですね。
競合は非常に少ない状態です。あえて言うならカヌレそのものが競合と言えますが…価格帯や日持ち、購入しやすさ(導入店舗数)から言っても、本来のカヌレとカヌレットはまた別ジャンルですね。
〈同ジャンル菓子〉
※見つけられませんでした!
(いつもは1つくらいあるんですが…出てこなかったです…!)
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★★★☆商品名と合わせて、「カヌレ風のお菓子」と伝わるインパクトと分かりやすさ◎なパケ。 |
製品評価(味・香り・触感・見た目) | ★★★★★★★グミ風だけどしっかりカヌレ感!見た目、香り、食感、味どれも素晴らしい再現度◎さらに日持ちもする。 |
総合評価 | ★★★★★★★カヌレらしさを最大限表現した、素晴らしい作品。ユニークで製作者の信念感じる一品。 |
UHA味覚糖の開発へのこだわり感じる、高クオリティな「カヌレ風洋菓子」の一品です。
「UHA味覚糖」の2022年発売の新ブランド「カヌレット」。こちらの第一弾商品として発売された「カヌレット(※無印)」。
ひとくちサイズに、外側サクッと中もっちりのカヌレのような不思議な食感に、焼いてないのにまるで焼き菓子のような甘い風味。
そして、かわいいミニサイズのカヌレ型のビジュアル!
どこを取ってもクオリティが高く作りこまれていて、完成までとても苦労があっただろうなぁ…というのが率直な感想です。
全く別物から他のお菓子を再構築しているわけなんで、すごく開発自体や生産ラインに乗せるのも大変だったはず。
見て、食べて一番感じたのは、「カヌレってこうだよね!」を実現するための徹底した開発姿勢と、UHA味覚糖の得意とするグミ系商品のノウハウの活用。
そしてかわいくて美味しい。
会社の強みを感じる、素晴らしい作品だなーって思います!
手軽に買えて、まさにミニサイズのカヌレであり、高い独自性とクオリティの品なので、総合で★7つです。
全く本物のカヌレとは材料も作り方も違うのですが…まるでミニチュア!なカヌレット、とても楽しくて美味しい商品です。
ストロベリー味も美味しいですし、これは今後のシリーズ展開も期待大ですね。UHA味覚糖のこだわり感じる一品でした!
まとめ
UHA味覚糖の新シリーズ「カヌレット」。
高クオリティのカヌレ風な商品でしたね。本物のカヌレとは違って、日持ちが長いので買い置きしておけるのもポイントです。
気になった方はぜひお試しを。
↓ネットでも購入可能!
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