どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
2022年版(2022秋~2023春前まで販売)をご紹介します◎
本ページで紹介している写真の商品は2022年10月~2023年2、3月頃までの期間限定です。
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
※関連記事
↓以前のラミーについて書いた過去記事はこちら。
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | ラミー |
製造者 | 株式会社 ロッテ(製造所:株式会社ロッテ 浦和工場) |
名称 | チョコレート |
内容量 | 3本入り |
原材料 | 砂糖(国内製造)、全粉乳、ラムレーズン、カカオマス、植物油脂、ココアバター、乳糖、生クリーム、乳糖を主要原料とする食品(卵を含む)、洋酒/ソルビトール、乳化剤(大豆由来)、酒精、香料、酸化防止剤(ビタミンE、ヤマモモ抽出物) ※内容確認 |
原材料中に含まれるアレルギー物質(28品目中) | 卵・乳成分・大豆 |
賞味期限 | |
発売日 | 2022年10月11日(火) |
発売エリア | 全国 |
価格 | 想定小売価格 237円前後(税込) |
商品コンセプト・説明 | ・みずみずしいラムレーズンと生チョコをとじ込めた香り豊かな大人の本格洋酒チョコレート。贅沢な気分と優雅なひとときをの多占めます。洋酒チョコレート市場 売上1位(インテージSRI+ 洋酒チョコレート市場2018年4月~2022年3月累計ブランド別販売金額) 『ラミー』は1965年発売のロングセラーの商品です。 ・洋酒チョコレート市場において売上1位の大人の洋酒チョコレートです。 ・みずみずしいラムレーズンと生チョコレート閉じ込めた絶妙のハーモニーが楽しめる、香り豊かな大人の本格洋酒チョコレートです。 ・洋酒チョコならではの香りと味わいが楽しめるので、一日を締めくくるリラックスタイムにお勧めです。(ニュースリリースより) |
備考 | 新発売、期間限定(冬季限定) |
ロッテの人気ブランド「ラミー」が今年も期間限定で新登場。
商品キーワード
新発売、期間限定(冬季限定)、ロッテ、チョコレート、洋酒チョコレート、ラムレーズン、生チョコ、贅沢、売上第1位、リニューアル
やはりここで注目すべきは、「洋酒チョコレート」「売上第1位」「リニューアル」というポイントですね!
大手総合菓子メーカーであるロッテ。人気のチョコレートブランドを多数抱えるこちらのメーカーの人気チョコレートとして外せないのが、本ページで紹介する「ラミー」です。
1965年に初登場したロングセラーであり、冬チョコ(冬期限定チョコレート)の超定番商品です。日本の洋酒チョコレートとして欠かせない存在となっていますね。パッケージやニュースリリースにもある通り、日本の洋酒チョコの実売データにて、売上一位の実績を持つ非常に支持の厚い商品です。
発売されてから半世紀以上が経ち、近年では「古臭いイメージ」「自分の世代に合わない」との消費者層からのフィードバックからユーザー層拡大が課題となっていました。多くのロングセラーで避けては通れない道であり、それを受けてラミーでは2020年に大幅刷新が施されました。
具体的には、①パッケージデザインの変更(古臭さ→スタイリッシュな印象にイメージアップ)、②個包装の見直し(利便性アップ)、③チョコそのものの形や厚みの変更(高さ+1㎜で食べ応え・味を担保しつつ食べやすさ向上)です。それに伴って、広告での露出も以前よりアップ。
これまでロングセラーとして「変わらない美味しさ・見た目」の安定感はあったものの、新たな顧客獲得に向けて既存デザインからの脱却が図られたことがわかります。
特に消費者の間口を広げるパッケージ変更、ネックになりやすい食べにくさの解消のための個包装とチョコの形の変更は大きいですね。
2021年版(昨年)との違いですが、2022年版はマイナーチェンジ。
参考までに、近年のラミーの変化をまとめたのが↓の表。
2019年以前 | アルミ包装、6連×2個入り |
2020年版(大幅アプデ) | チョコモールド変更(6連×2→3連×3に)、 パッケージ刷新、 中包装変更(アルミ→プラ個包装)、 内容量減少(90g→78gで約12g減) |
2021年版 | パッケージ刷新 |
2022年版 | パッケージ刷新、 個包装デザイン刷新、 価格改定(実質値上げ 希望小売価格237円前後)←?要確認 |
パッケージデザインの変化は何の気なしに見たら違いに気づかないかもしれませんが、写真付きで下の項目で詳しくご紹介しています。
本商品のフレーバーは「ラムレーズン」。
チョコレートなどの洋菓子と好相性の洋酒である、ラム酒。このラム酒入りシロップに漬け込み風味づけしたラムレーズンが入った、リッチな洋酒チョコレートです。
ニュースリリースやパッケージにもある通り、ラミーは日本で販売されている一般流通菓子の「洋酒チョコ部門」で最も高い売り上げを誇り、リピート率も非常に高いと思われる商品です(私含め!)
ロングセラーのこちらの洋酒チョコ、人気の秘訣を深堀りしているので何度も食べてる方も要チェックです!
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | ドラッグストア |
購入日 | 2022/10/11(火) |
購入価格 | ¥200(税別)※税率8%計算で、¥216(税込) |
備考 | ー |
冬季限定のロングセラー人気商品とあって、コンビニ、スーパー、ドラッグストアなど多くのお店で大量に陳列されていました。
発売日だと、コンビニやスーパーにはおいてない店もありましたが、さすが洋酒チョコNo. 1は伊達じゃないですね。どの店でも売ってる、と言っても過言じゃないでしょう。
どの店でも同社の双璧・バッカスと並んで陳列されることがほとんどですが、ラミーの赤、バッカスの緑で売り場でも大量陳列されることもあってとても目立ちますね。
2022年版も、ブランドの専用特設ボックスに入れられ、通常のお菓子売り場ではなく季節の注目商品の売り場にも大量に並んでいました。
やはりラミーは(少なくともドラッグストアやスーパーでは)売上を反映してかバッカスの1.5-2倍くらい並べられているパターンが多かったです。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
↓画像比較(←2021年版、→2022年版)
赤紫色の鮮やかなパッケージとお馴染みの「Rummy」のゴールドの文字が特徴で、刷新前のラミーのパッケージをベースにしたデザイン。
2022年版パッケージは、昨年版をベースにした細かな調整で全体の印象は変わらずです。
ラミーと同時発売の「バッカス」の濃い緑と並んでいる様子は、目を惹きます。
ワイングラスに入った洋酒と緑色のブドウのイラストでフレーバーを表現し、その隣に商品のイメージイラスト。(公式サイトを見ると、この商品に適するレーズンを厳選し、サイズなどにこだわって使用しているのだとか)
左下、やや大きめの文字で「洋酒使用 アルコール分3.7%使用」と書かれており、アルコール入り商品であることがわかります。子どもやアルコールの苦手な人が誤って食べる事がないよう配慮。
キャッチフレーズは「ラムレーズンと生チョコをとじ込めました」。ラムレーズン×生チョコの冬にぴったりのリッチテイストチョコであることが伝わります。
黄色背景で書かれた「売上No. 1」の表示、2022年版は若干の形状変更。パッケージ左上にフラッグ形状(三角)で収まり、ですっきりした印象に。
「どのお菓子がどれだけ人気か」というのを数値的に知る機会が消費者には非常に少ないので、売上1位という事実を持っているブランド・商品だけが使える強力なカードですからインパクトがありますね。
↓パッケージ(裏)
表パッケージと同じ濃い赤系の背景色。全体にパッケージ関連必要事項。
一番上の行に黄色の文字で「ファンコミュニティ開催中」の文字。(ちなみに、開けるとパッケージ本体から切り離されちゃうので見ないままの人もいそうです)
中心辺りの目立つ青色で表記されたアレルギー表示と、その隣「洋酒使用」も目立つように表記。
↓パッケージ(上下)
上下に商品名入り。上は表パッケージとつながったデザイン。
↓パッケージ(側面)
メーカー名、商品名の記載。片側には、表パッケージからつながったデザイン。
↓栄養成分表示拡大
1本26g当たり、カロリーは137kcal。
2020年刷新によりチョコ1本当たりの大きさは小さくなり、その分1包装当たりのカロリーも減っています。2022年版もそのまま。
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「ラムレーズン」「生クリーム」「洋酒」とある部分ですね!
最も多く含まれる原料は「砂糖」、次いで「全粉乳」、「ラムレーズン」、「カカオマス」と続きます。
砂糖と乳系の原料が最も多くを占めるので苦みはそれほど強くないことが予想できます。近年発売され人気となっている明治の「メルティーキッス くちどけラム&レーズン」はカカオマス含量が多くビター寄りの商品ですが、こちらは逆にスイート寄りと言えますね。ほろ苦さよりも甘みやミルク感が出た、より万人受けしやすい(甘いもの好きな人でも食べやすい)味になります。
また、表示第3位に「ラムレーズン」が来ているので、レーズンの量が多めに入っているのがわかります。
チョコレート生地にはチョコレートの基本材料が使われていますが、乳系の原料が3種類(以上)と複数組み合わせて使われていることがわかります。
特にこのうち「生クリーム」はガナッシュを作るのに重要な素材。これが入る事でミルクのコクや口どけの良さが上がります。「洋酒」も同様に、チョコ生地に練りこむ事でなめらかな食感になります。(ラミーのガナッシュにもおそらく洋酒が使用されてるかと。)(→追記、公式サイトにガナッシュに洋酒が練りこまれているとの記載があり、実際にガナッシュ自体にも洋酒が使用されています)
このフレーバー「ラムレーズン」の要となる原料は「ラムレーズン」「洋酒」ですね。
「ラミー」に使われるレーズンは、公式サイトによると【品質やサイズの選別を行い、厳選されたレーズンのみを使用している】とのこと。
レーズンに限らず、チョコレートに練り込むタイプの素材…このようなドライフルーツやナッツ、パフなどは味だけでなくサイズ感や食感も非常に重要。それらのバランスが良いものを選別し、製品の品質にばらつきが起きないよう配慮されています。
そして公式サイトや商品写真、商品の断面を見るに、使用されているレーズンはグリーンレーズンです。グリーンレーズンは熟したレーズンと違い、爽やかさが強いのが特徴です。
洋酒はこちらの商品では当然ラム酒を使用。どのような特徴を持つラム酒を使っているかまではわかりませんでしたが、お菓子作りに適しているのは一般的に甘みや風味が強いダークラムなので、こちらをメインに使っているか、もしくはブレンドかな、と思います。
添加物は「ソルビトール」以下の4種。糖類であるソルビトールには保水性と保存性を高まる効果が。また、香料で香りを増強しています。
2020年の刷新後の原材料表示上でわかる変化と言えば、添加物に「酸化防止剤(ビタミンE、ヤマモモ抽出物)」が加わったことですね。これはレーズンの保存性を高めるための物かと思われます。2022年版もその点変わらず。
個包装化による1本サイズの見直しにより「高さを約2mmアップ」したとの事ですが、どうやら原材料表記上のに大きな変更はないようですね。
包装
個包装もチェック。
↓外箱を開けたところ
あけくちは2020年の刷新で裏面に変更され、2022年版も継続。裏面にすることで開封後も表パッケージのデザインが損なわれず、SNS共有でも写真映えしやすい。
パッケージのあけくちから開くと、アルミ 個包装が3個入っている。2022年版は個包装デザインが変更に。
↓個包装(表裏)
2021年版と異なる、2022年版デザイン。
ビニール包装に赤白印刷で、商品名が大きく入ったシンプルでわかりやすいデザインに。
【画像比較】
商品実物
実際のお菓子がこちら。
↓包装を開けたところ
板チョコの1片のように割ることができるタイプのチョコが3個、縦に連なった特徴的な形状。
↓商品アップ(表裏)
英語のL(LOTTE)の筆記体表記が2ヶ所に。刷新により変更された。
底面。平らでなめらかな。刷新以前はレーズンが入っているのが裏面からでもわかったのですが、見えなく(ガナッシュ量が調整)されたようですね。見た目は良くなっています。
表には1片ごとに「LOTTE」の文字。刷新によりロゴが変更された。
↓断面(割ってみたところ)
ラインに沿って1ピースにカットしたところ。断面はなめらかなガナッシュ。
カットしてみると、チョコレート部分はシェル層と生チョコ層の二層構造になっている。断面にはレーズンも確認できる。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
リニューアルによって、3連のブロック形状になったのが特徴ですね。
板チョコのピースが縦に連なったような、縦長のスティック形状が特徴的です。刷新前のラミーと比べると、かなり小ぶりになりました。個包装化で最も変わったのを実感するのがこのサイズ感ですね。(高さ2mmアップは見た目にはわからないです)
ピースの境目から普通の板チョコのように割ることができ、一片ずつ食べることができます。
チョコレート表面は全面なめらかで艶があり、色味はやや赤みがかった明るい茶色。カカオ分よりもミルクや砂糖の風味がしっかりしてそうな見た目です。以前は底面はレーズンが入っているのがわかるくらいの凹凸があったのですが、見えないので底部分のシェル層が厚くなっているかもしれませんね。
刷新に伴い、形だけでなくLOTTEと書かれていたのがLになり、つるんとした丸いふちのやわらかいフォルムになり、長辺が短くなったこともあってポッテリしたようなフォルムに変わっています。
断面を見ると、ラムレーズンがところどころに。カットしたものではなく丸粒のレーズンが入っているので、存在感がありますね。
外側のシェル層と内側のガナッシュとの境目は比較的はっきりわかります。色味が違うほか、内側はホロっとした感じでソフトなのが見た目にも感じられます。
〈サイズ・重量〉
↓商品実測値(※繰り返し計測なし)
長さ(cm)※1本 | 長辺 6.5 | 短辺 3.5 | 高さ 1.2 |
長さ(cm)※レーズン | 1.2 | 0.9 | 高さ 0.7 |
割って食べられる、板チョコタイプ。ひと口サイズではありませんが、割ってひと口サイズにできるよう、カット用のラインが入っています。
一般的な板チョコは全体の厚みが薄く3×4=12ピースですが、こちらは厚みのある1×3ピースの変則的な規格。
1粒ずつでなく長くつながっている形状になっていることでよりガナッシュやレーズンの割合が高くなっています。
1本26g×3本入りで、合計78g入り。
1本に3ピースがつながった形状であり、1ピース当たりは8.66...g。
※刷新前は1本45g入りで合計90g入り。1本に6ピースがつながった形状であり、1ピース当たりは7.5g。
刷新前90g→78gと2020年刷新で12g(刷新後の1ピース分以上)減り、想定小売価格は据え置きの実質減量値上げ(シュリンクフレーション)となっています。
刷新前のラミーはたっぷり入っていると評判でしたが、刷新により若干重量が減っているのは寂しいところですね。
食品業界では原料価格の高騰などから同様の値上げパターンが多くの商品で行われていますが、購買者が減ることを避けるため、小さく/少なくすることで値上げを見えにくくするこちらの手法の採用が多いです。この商品もその一つですね。
公式サイドより、個包装の利便性向上、イメージアップとコスト増との兼ね合いでこのような実質値上げに踏み切った、との説明があがっています。新規顧客を増やしつつコストを吸収するには、やはり価格を上げるわけにはいかないという部分があります。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉
ミルク感強めの、チョコレートらしさのある甘く濃厚な香りがします。個包装を開けると、洋酒チョコとしては意外なミルクチョコレートの甘さを感じる香りがフワッと香るので、洋酒チョコっぽさをイメージさせません。カカオのほろ苦さは感じさせつつもやさしい印象です。
ほんのりとラム酒のフルーティーな香りもあり(私にはダークラムの香りに感じました)、お酒のツンとした匂いが苦手な人でも好ましく感じるでしょう。
特にチョコレートが好きな人は好むタイプの香りかと思います。
チョコを割ると、一転豊かなラム酒の香りが一気に強く広がります。お酒そのものを想起させるような印象で、洋酒チョコをイメージさせる濃厚さです。食欲をそそる魅力的な香りですね。
包装
個包装もチェック。
↓外箱を開けたところ
あけくちは2020年の刷新で裏面に変更され、2022年版も継続。裏面にすることで開封後も表パッケージのデザインが損なわれず、SNS共有でも写真映えしやすい。
パッケージのあけくちから開くと、アルミ 個包装が3個入っている。2022年版は個包装デザインが変更に。
↓個包装(表裏)
2021年版と異なる、2022年版デザイン。
ビニール包装に赤白印刷で、商品名が大きく入ったシンプルでわかりやすいデザインに。
【画像比較】
商品実物
実際のお菓子がこちら。
↓包装を開けたところ
板チョコの1片のように割ることができるタイプのチョコが3個、縦に連なった特徴的な形状。
↓商品アップ(表裏)
英語のL(LOTTE)の筆記体表記が2ヶ所に。刷新により変更された。
底面。平らでなめらかな。刷新以前はレーズンが入っているのが裏面からでもわかったのですが、見えなく(ガナッシュ量が調整)されたようですね。見た目は良くなっています。
表には1片ごとに「LOTTE」の文字。刷新によりロゴが変更された。
↓断面(割ってみたところ)
ラインに沿って1ピースにカットしたところ。断面はなめらかなガナッシュ。
カットしてみると、チョコレート部分はシェル層と生チョコ層の二層構造になっている。断面にはレーズンも確認できる。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
リニューアルによって、3連のブロック形状になったのが特徴ですね。
板チョコのピースが縦に連なったような、縦長のスティック形状が特徴的です。刷新前のラミーと比べると、かなり小ぶりになりました。個包装化で最も変わったのを実感するのがこのサイズ感ですね。(高さ2mmアップは見た目にはわからないです)
ピースの境目から普通の板チョコのように割ることができ、一片ずつ食べることができます。
チョコレート表面は全面なめらかで艶があり、色味はやや赤みがかった明るい茶色。カカオ分よりもミルクや砂糖の風味がしっかりしてそうな見た目です。以前は底面はレーズンが入っているのがわかるくらいの凹凸があったのですが、見えないので底部分のシェル層が厚くなっているかもしれませんね。
刷新に伴い、形だけでなくLOTTEと書かれていたのがLになり、つるんとした丸いふちのやわらかいフォルムになり、長辺が短くなったこともあってポッテリしたようなフォルムに変わっています。
断面を見ると、ラムレーズンがところどころに。カットしたものではなく丸粒のレーズンが入っているので、存在感がありますね。
外側のシェル層と内側のガナッシュとの境目は比較的はっきりわかります。色味が違うほか、内側はホロっとした感じでソフトなのが見た目にも感じられます。
〈サイズ・重量〉
↓商品実測値(※繰り返し計測なし)
長さ(cm)※1本 | 長辺 6.5 | 短辺 3.5 | 高さ 1.2 |
長さ(cm)※レーズン | 1.2 | 0.9 | 高さ 0.7 |
割って食べられる、板チョコタイプ。ひと口サイズではありませんが、割ってひと口サイズにできるよう、カット用のラインが入っています。
一般的な板チョコは全体の厚みが薄く3×4=12ピースですが、こちらは厚みのある1×3ピースの変則的な規格。
1粒ずつでなく長くつながっている形状になっていることでよりガナッシュやレーズンの割合が高くなっています。
1本26g×3本入りで、合計78g入り。
1本に3ピースがつながった形状であり、1ピース当たりは8.66...g。
※刷新前は1本45g入りで合計90g入り。1本に6ピースがつながった形状であり、1ピース当たりは7.5g。
刷新前90g→78gと2020年刷新で12g(刷新後の1ピース分以上)減り、想定小売価格は据え置きの実質減量値上げ(シュリンクフレーション)となっています。
刷新前のラミーはたっぷり入っていると評判でしたが、刷新により若干重量が減っているのは寂しいところですね。
食品業界では原料価格の高騰などから同様の値上げパターンが多くの商品で行われていますが、購買者が減ることを避けるため、小さく/少なくすることで値上げを見えにくくするこちらの手法の採用が多いです。この商品もその一つですね。
公式サイドより、個包装の利便性向上、イメージアップとコスト増との兼ね合いでこのような実質値上げに踏み切った、との説明があがっています。新規顧客を増やしつつコストを吸収するには、やはり価格を上げるわけにはいかないという部分があります。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉
ミルク感強めの、チョコレートらしさのある甘く濃厚な香りがします。個包装を開けると、洋酒チョコとしては意外なミルクチョコレートの甘さを感じる香りがフワッと香るので、洋酒チョコっぽさをイメージさせません。カカオのほろ苦さは感じさせつつもやさしい印象です。
ほんのりとラム酒のフルーティーな香りもあり(私にはダークラムの香りに感じました)、お酒のツンとした匂いが苦手な人でも好ましく感じるでしょう。
特にチョコレートが好きな人は好むタイプの香りかと思います。
チョコを割ると、一転豊かなラム酒の香りが一気に強く広がります。お酒そのものを想起させるような印象で、洋酒チョコをイメージさせる濃厚さです。食欲をそそる魅力的な香りですね。
〈味〉
洋酒の風味が濃厚なラムレーズン入り生チョコレートながら、アルコールの風味にまったくカドのない「甘さ」「ミルク感」「洋酒/カカオの苦み」の一体感が絶妙なチョコレートです。
ひとくち食べると、洋酒とミルクチョコレートの甘い香りが鼻に抜け、カカオと洋酒のほろ苦さ、洋酒のフルーティーで芳醇な味わいがしっかりと出ています。チョコレートの甘みは強めながらも、カカオやアルコールの風味があることで甘ったるく感じません。
食べ進めた際にラムレーズンを噛むと、一気に口にラムレーズンのフルーティーで爽やかな甘みとほろ苦さが広がります。シャキシャキとした食感と相まって、非常に存在感がありますね。良いアクセントになっています。ラムレーズンなので洋酒の風味があり、甘さだけでなく香り高いのでチョコレートの味わいにもより深みが出ますね。
最初はほろ苦さのしっかりとあるアルコール感の強い味ですが、食べ終わりに向かって徐々にまろやかな味に変化し、よりクリーミーな印象になります。
くちどけの良いチョコレート部分が先に食べ終わり、食感がしっかりとしているラムレーズン部分が少し口に残る感じですが、チョコレートの後味があるので〈(レーズンの)残った感〉はそれほど気になりません。
食べ終わると後味は自然に切れ、洋酒でほんのり胃の辺りが温まったような感覚がありますね(※私はアルコール消化力が弱いので、強い人はまったく胃の様子は変わらないでしょう)。洋酒に限らずお酒が苦手な人でない限り、問題なく美味しく食べられます。アルコール分を全体で3.7%含有しているので、その点だけ注意です(子どもや妊婦さんなど)。
3.7%ものアルコールを含んでいると意識させないほど、甘いチョコレート本体との味の調和が魅力ですね。
アルコールが多く入ったチョコレートといえば、チョコレートかアルコールのどちらかが引き立て役になったりしてますが(※ものすごく酒の風味が強くてただただ苦かったり(アルコール強)、ちょこっとラムの香りする程度だったり(チョコ強))、これは非常に両者のバランスが良いです。
ガツンと洋酒の風味がありつつもまろやかでクリーミーな生チョコによって、渋み・苦みのきつさを感じません。洋酒自体もカドのない爽やかな風味のものが使われているかと思います。
「ラミー」はクリーミーで濃厚な生チョコとフルーティーなラムレーズンの味が引き立てあって、非常に奥深い味わいを楽しめますね。
また、お菓子の規格リニューアルは一般的に品質ダウン/味の変化が懸念されますが、こちらは味わいの良さや食感のバランスが良く、刷新したことを感じさせない「美味しさがそのまま」の印象ですね。(コアなファンの方だとここが違う!と言い当てたりするのですが…一般的には味・食感の面では気にならないでしょう!)
ラミーは洋酒チョコレートを普段食べない人にも勧めたいチョコレートです。毎年リピート購入してますが、酒・チョコ・ドライフルーツの一体感は非常に満足度が高く、何度も買いたくなる魅力を持つ完成度の高い商品ですね。販売実績やロングセラー商品であり、人気が高いのもうなずけます。
洋酒の風味が強いバッカスよりも、実はラミーの方がアルコール度数は上。
それを意識させないチョコレートとの一体感、さすがですね。
関連商品
ラミー同様、洋酒を素材としたアルコールチョコレートのロングセラー商品。コニャックを使った濃厚な洋酒の風味を楽しめ、冬季限定チョコレートとして毎年秋口に同社「ラミー」とともに全国で販売される、冬の定番チョコレート。
※当サイト上の記事
他社、他ブランドの競合商品
「ラミー」は、ラムレーズンを練り込んだ洋酒チョコ。生チョコで食感やくちどけもよく、リッチタイプの商品。
他社でも人気の冬チョコはありますが、特に近年では「リッチタイプ」「アルコールチョコレート」の商品開発が盛んで、どんどん競合商品が出てきている非常に競争の激しい分野です。
日本に限っては「バレンタインチョコレート」が非常に大きな食イベントとなっているので、高級タイプからスーパーやコンビニで買える気軽なラインまで非常に多くのライバル商品があると言えますね。
一方フレーバーの「ラムレーズン」は、ラム酒シロップに漬け込んだレーズンを使った、洋酒の風味とドライフルーツの味・食感が楽しめる大人向けの味わい。
ラムレーズンはチョコレートと好相性の人気素材なので、系統の近いライバルが多いフレーバーと言えるでしょう。自然に大人向けになるため、リッチタイプの商品が多いのも特徴です。
フレーバーと言えるでしょう。自然に大人向けになるため、リッチタイプの商品が多いのも特徴です。
〈同ジャンル菓子〉チョコレート
明治の人気冬チョコブランド「メルティーキッス」より、大人向けとして発売されたラム酒入り生チョコ。スティック形状にスタイリッシュで華やかなパッケージデザインで、現代的な商品。
ブラッシュアップにより酒のキツさが軽減され、ビター寄りのきつすぎないラムレーズンチョコに。
当ページで紹介紹介している「ラミー」より後発ながら、似た系統の製品規格。味の系統は、メルティーキッスの方がカカオの苦み強め。
2022年版は、同洋酒シリーズ2品から若干遅れた、2022年12月13日発売。
※当サイト上の記事
↓メルティーキッス 蜜漬けオレンジピール ブランデー仕立て (明治)
メルティーキッスの洋酒チョコレートシリーズのひとつ。こちらは2022年も発売。
蜜漬けしたオレンジピールをチョコレートに練り込んだ、スティック形状のリッチタイプチョコレート。
2022年版は、同シリーズ「ラム&レーズン」に先行して発売された。
※当サイト上の記事
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★★☆☆マイナーチェンジ。バッカスと対となる、どこかレトロながら随所にゴールド印刷とシックな色使いでリッチ感あり。「洋酒チョコ1位」表記で購買欲刺激。カラーとシズル感◎ |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★★★★★☆ロングセラーも納得の一体感のある味・香り・食感。ラムレーズンとガナッシュの味のバランス良く食べやすい。フルーティーなアルコール風味がしっかりいているが、まろやかで洋酒チョコの中でも万人受けする一品。 |
総合評価 | ★★★★★★☆売上1位に納得のラムレーズン×チョコの最高のバランス。洋酒とチョコレートの一体感良く、非常に完成度の高い一品。 |
「冬チョコの代表格」として納得の、高品質で万人受けする一品です。
ロッテの冬チョコロングセラーブランドにして、国内各販路で気軽に購入できる、リッチタイプ洋酒チョコの代表格である「ラミー」。
「洋酒チョコ売上第1位」の言葉からもわかる通り、長年消費者から支持されてきた実力を持つ商品です。
その魅力はなんといっても「フルーティーな洋酒の風味/ラムレーズン」のビターさと、「コクと甘みのある生チョコ」のスイートさの一体感。アルコール含量3.7%と高めの数値でしっかり洋酒の風味がありながら、甘い生チョコの味と綺麗に合わさっています。
市販の洋酒チョコでは苦みや辛味が強く出た物が少なくありませんが、こちらは生チョコ部分の味が甘み強め、かつクリーミーでマイルド。
そのため、「苦いチョコは苦手」という人でも食べやすい、アルコール含量の高さを意識させない味わいで普段甘いチョコを好む人にも合います。
本格洋酒チョコの中でも、チョコと酒との味のバランスが非常に良い甘めの万人受けタイプ。洋酒自体も、フルーティーで苦み辛みが少なくカドがないので、嫌味がないですね。
くちどけの良い生チョコとレーズンの食感の対比もあり、飽きの来ない商品です。
販路や価格面も含め多くの人が気軽に買いやすい、間口の広い商品と言えるでしょう。
また本記事では、本サイトでまだ詳しく取り上げていなかった「大幅刷新による変更」にも詳しく触れました。
2020年に実施された大幅刷新により、
- ①パッケージデザイン(より現代的に、あけくち変更)
- ②アルミ蒸着袋による個包装導入(アルミ箔包装から変更。一度で食べきれるサイズに、より食べやすく)
- ③1本が小さくなり3個入りに(食べやすさ向上と並行。食べきりサイズにし、高さアップで食べ応え確保)
といった消費者にもわかりやすい、リリースにも書かれているポイントの他、
- ④実質値上げ(価格据え置きで内容量減少)
- ⑤原料の若干の違い(基本の変化は見えないが、アレルゲン表示対象が増えている)
もありました。この2020年版をベースに、2022年版ではパッケージや個包装が若干変更されています。
これらの変更は、いずれも現在の消費者の好みの変化や原料事情、コストアップ増に対応したもので、買う側としては残念な気持ちが出ますが必然の対処とも言えますね。消費者からは、(主にコアなファンから)減量を残念がる声とともに、それでも味の良さから概ね好意的に受け取られているようです。(あまりパッケージデザインについての言及はないので、やはりインパクトは1個当たりのサイズ変更や減量の方が上ですね)
「減量が残念」「個包装で食べやすい」という賛否の声はありつつも、共通しているのは「やっぱり変わらず美味しい!」の声。私も同意です。
刷新後も味・食感の良さが保たれていますね。
リニューアル後も古参ファンも安心の味の良さ、刷新による食べやすさ向上で、総合で★6つです。
超ロングセラーで冬のチョコレート売り場では必ずと言っていいほど売られている本商品ですが、SNSなど見ると「今年も買った!」「個包装変わった!」と言った声がたくさん上がっています。リピーターが多い証拠ですね。
私も毎年買っているこちらのチョコ、「存在は知っているけどなんとなくスルーしてきた」という方にも一度試してみてほしい商品です。
内容量は若干減ったものの、それも止む無しと納得させる製品の完成度の高さ、現代のニーズに合わせた食べきりやすい個包装の導入と、品質満足度の高い商品です。
まとめ
ロッテの期間限定「ラミー」。
「洋酒チョコ売上第1位」に納得の商品でしたね。
毎年購入している(私のような)人のほか、意外と「昔から知ってはいるけど買ったことがない」という人も少なくないようです。が、ロングセラーには売れるだけの実力があります!
食べたことがない方にも、一度はぜひ試してみてほしい商品です。
↓ネットでも購入可能!
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