どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
なんとも爽やかなビジュアルの本商品、味も食感も女性好み間違いなし!な一品ですよ。
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
!NEW!追記 2018.03.19 …新フレーバー「グレープ味」について、2018年新パッケージについて追記。製造会社情報を訂正。
追記 2018.10.11 …公式サイト上の情報について、「商品キーワード」に追記。
※関連記事
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | とろマロ ライム味 |
製造者 | 販売者…株式会社ブルボン 、製造所…北日本羽黒食品株式会社 |
名称 | マシュマロ |
内容量 | 40g(数えたところ、13個入り) |
原材料 | 砂糖、異性化液糖、ライム濃縮果汁、水飴、ゼラチン/トレハロース、グリセリン、マンニトール、香料、着色料(紅花黄)、酸味料、炭酸カルシウム |
原材料中に含まれるアレルギー物質(27品目中) | ゼラチン |
賞味期限 | 5ヶ月 |
発売日 | 2017/04/04(火)…コンビニ、交通売店、大学生協にて全国発売 2017/04/25(火)…量販店、ドラッグストア、小売店、売店 等にて全国発売 |
発売エリア | 全国 |
価格 | 140円(税別) |
商品コンセプト・説明 | 「とろマロ ライム味」は、ジュワ~っととろける新しいくちどけで、ライム果汁たっぷりのすっぱい マシュマロです。携帯に便利なチャック付きの小袋形態で、一粒ずつ適量をお楽しみいただけます。 (ニュースリリースより) |
備考 | 新発売、新シリーズ |
グミ商品群で「フェットチーネグミ」など人気のシリーズを製造販売するブルボンより、新シリーズ「とろマロ」が登場です。
ブルボンの公式HP上には、ニュースリリースのみ上がってました。
商品キーワード
新発売、新シリーズ、マシュマロ、とろマロ、すっぱいマシュマロ、新くちどけ、ライム味
やはりここで注目すべきは、「マシュマロ」「新くちどけ」「すっぱいマシュマロ」というポイントですね!
ブルボンといえば、日本を代表する大手菓子メーカー。アルフォートやルマンド、プチシリーズなど老若男女問わず人気のシリーズを数多く抱えています。
この商品は製造自体は「北日本羽黒食品」というブルボンのグループ企業が担当し、販売はブルボンとなっています。
今回のパッケージタイプや商品自体から言って、やはり商品群として近いのが同ブルボンの「フェットチーネグミ」シリーズ。
こちらのシリーズと「とろマロ」は共通点も多いです。
↓「フェットチーネグミ」と「とろマロ」の似ている点
- チャック付き袋入りのポケッタブルサイズ、フック穴あり。
- 酸味の効いた爽やかな味付け。(とろマロは今後すっぱくないフレーバーもあるかも?)
- 独特の不思議な食感。(商品ブランドの大きな特長)
一方で、異なる点としてはその「食感の傾向」ですね。
従来からある「フェットチーネグミ」は、薄く平べったい形に弾力のあるしっかりとした独特の歯ごたえ。
それに対して、「とろマロ」は、正方形に近いキューブ形状でありながら、歯ごたえは非常にソフトでとろけるような食感。
チョコレートやコンビニスイーツなども、多くの商品が「口どけの良さ」を売りにしている商品を展開しています。この商品もそうした「口どけの良さ」をアピールポイントとしてあげていますね。
グミ分野だとなかなか口どけの良さは表現が難しいですから、同じ棚配置になるだろう中にあって、この商品は差別化できていますね。
また、グミでなくマシュマロと比較した場合も、「酸味のある爽やかな味のマシュマロ」というのは希少なフレーバー。
酸味は特に女性が好む傾向があります。さっぱりとして、次々つい食べてしまうのも大きなポイント。
そしてもう一つ重要な点として、多くのマシュマロは大袋入りでチャックなしが多い。これじゃスマートに持ち歩けない、かさばる!となりますよね。 …この点で「とろマロ」は持ち歩きできるポケッタブルなサイズ設計なのも大きなポイントです。
…というわけで、バッグやデスクの引き出しに忍ばせやすい、という食べるシーンを想定した配慮も良いですね。
(ちなみに私は、在職時はデスクの2段目の引き出しを完全にお菓子入れにしていました。しかも、まわりを気にせず終始食べてました。周りのみんな、ごめんなさい。)
!NEW!追記 2018.03.19
こちらの商品「とろマロ ライム味」は2018年3月にパッケージをリニューアルし、「とろマロ グレープ味」とともに新商品として市場投入されました。
グレープ味は新作。ライム味は新パッケージへ切り替えで、商品内容は変化ないようですね。
!NEW!追記 2018.10.11
…2018年10月現在、公式サイト上からは製品情報が削除され、グレープ味とストロベリー味のみになっていました。もしかしたら、ライム味は製造終了か、商品切替かもしれませんね。
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | コンビニ(セブンイレブン) |
購入日 | 2017/04/11 |
購入価格 | ¥151 |
備考 | ― |
コンビニのレジ前エンドに陳列されていました。
フック穴付きのタイプは吊り下げて配置できるので、置くタイプのものよりも柔軟に配置できるのが魅力。グミや飴の商品群の多くは同様の形になっていますね。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
レモンカラーに、ライムを思わせるグリーンの大きな文字で商品名が。ライムのイラストも入っています。
パッケージ上部には「ジュワ―~っととろける新くちどけ」「すっぱいマシュマロ」のキャッチフレーズが。
商品イラストも入っていますね。正方形に近い、白っぽい立方体です。
全体に色彩が明るくポップに仕上がっていて、フェットチーネグミなどのように若い人も好みそうなデザインに仕上がっています。
↓パッケージ(裏)
パッケージ最上部には商品名、その下にチャックの開封部分があります。このタイプのチャック袋の開封方法は開けた際に失敗して斜めに開いたり、食べるときに開けづらさがないのがメリットですね。
開け口の下には、目立つように赤枠で注意文が。「この商品は大変溶けやすいマシュマロですので、28℃以下で保存してください。」とのこと。
…それにしても反射で見づらいですね(笑)。まったくどんな写真の撮り方してるのでしょう…。←
下の部分は透明のシンプルなデザイン。中身が見えるので、買うのを迷っている人なんかにはありがたい配慮ですね。
イメージイラストとほとんど変わりない商品入っていること、サイズ感もわかりますね。
一袋40g入りで、126kcal。脂質と食塩はゼロ。爽やかな味付けと入っても、当分のしっかり入っているのでカロリーは軽くないです。
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「ライム濃縮果汁」とある部分ですね!
最も多く含まれる原料は砂糖、次に液糖。そのあとにライム濃縮果汁、水あめ、ゼラチンと素材としては割とシンプル。水あめもグミ製品なんかではよく使われ、口どけを良くする効果が。
ライム濃縮果汁はパッケージにも書いてある通り「生換算で商品重量の50%使用」なので、原料としての使用量は裏面の通り砂糖の方が多くなっています(濃縮果汁が原材料中に占める割合的は11.4%。この果汁は4.4倍濃縮なので、11.4×4.4=50.16%)。
添加物は、トレハロース、グリセリン、マンニトロール、香料、着色料、酸味料、炭酸カルシウムの計7種。
種類数的には多いですが、このうち上位のトレハ、グリセリン、マンニトールはどれも甘みのある添加物ですね。
ちなみに、基本のマシュマロはメレンゲ(泡立てた卵白)をベースに砂糖や果汁・水を加え、ゼラチンなどで固めます。現在の大規模生産では、卵白を使わずに作る場合も多いようです。
また、マシュマロと食感や材料が非常によく似たお菓子として、フランスの「ギモーヴ」があります。こちらは、卵白は使わずフルーツピューレをベースにゼラチンで固めたものが多く、「むにっとした歯ごたえとシュワっとした口どけ」が特長です。ベースがピューレなので果汁感が強く、多くが立方体のカットです。
日本でも数年前に少し話題になりましたが、思ったほど定着しなかったですね。
包装
※個包装なし。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
ふわふわそうなとろマロがのぞいています。
機械的なカットでなく、ややランダムなカット。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
レモンがかった淡い色合いで、ほぼ白に近い色をしています。生地の表面はさらっとしていて、若干の凹凸。表面にはくっつき防止の上掛け。
私はギモーヴを手作りしたことがありますが、まさに見た目は「手作りギモーヴ」ですね。手作りでギモーヴをカットするときには包丁でほぼ正方形になるように切るのですが、まったくそれと同じに見えるビジュアルです。
スーパーやコンビニによくある一般的なマシュマロは楕円形か円柱形が多いので、形は少し変わっていますね。
また、機械での大量生産されたお菓子といえば単一の形状のことが多いですが、こちらはカットされた断面もサイズも、手作り感がありますね。
〈サイズ〉
↓商品実測値(※繰り返し計測なし)
長さ(cm) | 1辺 2.0~2.5 |
3粒分を計測。
正方形に近い立方体で、1辺当たりのサイズは、2cm~2.5cmくらいで、ややサイズに幅があります。
よくスーパーやコンビニにあるマシュマロも一口サイズのものが多いので、こちらもそれに当てはまります。
女性でも食べやすいサイズ感ですね。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉
ライムらしさを感じる、爽やかな柑橘系の香りがしっかりと香ります。
開けた瞬間からの強めに香るので香料らしさは感じますが、爽やかな香りなので嫌味がないですね。早く食べてみたい気持ちにさせてくれます。
〈食感〉
歯触りはぷにっとしていて極めてソフト、そしてまさに「シュワ〜っとしたくちどけ」! 表面のパウダーがかかっている付近の舌触りはややざらっとした乾いた食感です。
このシュワっと口どけは、一般的なマシュマロにはないものですね。ふわっとした口どけのものはあるけれど、シュワっとしたものは私は今まで食べたことがありません。
それこそ、私が食べたものでまったくそっくりの食感なのは間違いなく「ギモーヴ」です。洋菓子専門店のものも、手作りのものも、まさにこのソフトな歯ごたえに、シュワっとした口どけ。
家族ともシェアしましたが、やはり「マシュマロというよりギモーヴ!」という声が。
マシュマロとしてはこの食感に出会ったことはないので、一般的なマシュマロしか食べたことがない人にとってはまさに新食感でしょう。
〈味〉
最初に香りとともにライムの果汁感がジュワっと。そのあと、爽やかな酸味とほのかな苦みが余韻として残ります。
食感と相まって、炭酸飲料のようなシュワシュワとした独特の味わい。ライムの風味がしっかりと出ています。濃縮果汁をふんだんに使っているだけありますね。果汁がしっかりと入っていることで、自然な味わいです。
果汁感を感じるような、噛んでいる部分が中心に進むにしたがって水分量が高くなるような感じがありますね。
後味のキレもよく、ついつい手が進んでしまう味です。
酸味を効かせた「酸っぱい系」のフレーバーではあるのですが、レモンと違ってまろやかな酸味なので、男性など強い酸味が苦手な人にもおすすめです。
酸味が立っていることで甘みが控えめに感じられるので、甘いものが得意でない人にも向いています。
関連商品
ブルボンの新マシュマロシリーズのフレーバーとして2018年に新登場。さっぱりとした味わいと超ソフトな新食感がウリの商品。
※当サイト上の記事
ブルボンのグミを代表するシリーズ「フェットチーネグミ」。パスタの一種「フェットチーネ」を思わせる平べったい独自の形状と、独特な弾力の新食感がウリ。
定期的に新商品や限定品が発売される。
他社、他ブランドの競合商品
マシュマロ製品の多くは大袋入りで、ファミリーサイズ商品や廉価品のPBブランドのものが多いです。
マシュマロは、主に単体生地かゼリーインのマシュマロ主体の商品と、チョコレートやビスケット菓子のアクセントとして使われるサブの素材としての採用されています。
〈同ジャンル菓子〉マシュマロ
マシュマロ製品の定番商品で、シンプルでオーソドックスなプレーンのマシュマロ。ちなみにエイワは、マシュマロの国内シェア70%を誇る。
マシュマロ製品の多くは、このように袋物の飴とほぼ同サイズの外袋に個包装ありorなしで、チャックもない。
〈別ジャンル菓子〉ビスケット
マシュマロをビスケットでサンドしチョコレートでコーティングした、森永製菓の代表的パイ加工製品「エンゼルパイ」シリーズ。それぞの異なる食感・味わいを楽しめるロングセラー品。
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★☆爽やかさを感じるカラー、商品の強み伝わるデザイン◎ |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★★★☆マシュマロよりギモーヴに近い特徴、食感も味も◎ |
総合評価 | ★★★★☆商品の新規性とコンセプト、味などどどれも◎ |
キャッチーなフレーズが盛り込まれたパッケージとともに、今までにないマシュマロを爽やかな味わいで表現した一品です。
生換算で50%仕様してあるライムの風味はしっかりと出ていて、柑橘らしい爽やかさを堪能できます。
また、これまでのマシュマロ製品といえば、ポケッタブルでないためにファミリー向け、自宅消費が主となるような商品設計の物が多く、製品自体も定番然りとしたものが多くを占めていました。
パッケージデザインも普遍的なイメージで、若者らしいものはほとんどありません。(エンゼルパイのように挟み込むなど、製品の一部として使っているものはこの限りではありませんが)
しかし、ブルボンのとろマロは、若い世代にも人気の「フェットチーネグミ」などのような明るいパッケージデザインとキャッチ―な商品キーワードを盛り込み、ポケッタブルサイズのチャック付き包装にすることで、マシュマロ製品に「新しい価値」を与えました。
このような商品設計をすることで、ホームユースだけでなくオフィス菓子等として、食べるシーンを広げることができます。
また、通常のマシュマロとは違う、むしろギモーヴに近いジュワ~っと食感は、これまでの「定番マシュマロ」に慣れている人にほど衝撃を与えるでしょう。
商品そのもの・パッケージともにこれまでにない商品設計なので、総合で★4つです。
一つひとつの要素は目新しくなくとも、それを組み合わせることでこれまでにない価値を生み出していますね。
特に今回の商品では、「ギモーヴ」の方が形・食感ともに近いものの、これを「マシュマロ」とすることで共有イメージとしてある「マシュマロってこういうものだよね」というイメージ像を、いい意味で破壊しててくれます。
まとめ
ブルボンからのマシュマロをモチーフとした新シリーズ「とろマロ ライム味」。
文字通り「ジュワ~っととろける」新食感と爽やかなライムの風味で、ついつい止まらなくなる味わいでした。
オフィスのお菓子やちょっとした休憩に、持ち歩きやすいサイズなのがうれしいこの商品、ぜひお試しを!
・
・
・