どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
本日のお菓子は、【期間限定】ダース プレミアム(ミルク) です!!
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
!NEW!追記 2018.12.02 …2018年版製品の販売情報を追記!(「商品キーワード」最下部)
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基本データ
まずは基本データから。
商品名 | ダース プレミアム |
製造者 | 森永製菓株式会社 |
名称 | チョコレート |
内容量 | 12粒 |
原材料 | 砂糖、ココアバター、生クリーム加工品、カカオマス、全粉乳、植物油脂、脱脂粉乳、洋酒、バターオイル/ソルビトール、乳化剤(大豆由来)、香料 |
原材料中に含まれるアレルギー物質(27品目中) | 乳、大豆 |
賞味期限 | |
発売日 | 2017年11月28日(火)~12月末 |
発売エリア | 全国・全ルート |
価格 | 200円(税別)/216円(税込) |
商品コンセプト・説明 | ・香りの高さで名高いベネズエラ産のドミニカ産のカカオ豆を、より香りが際立つよう独自にローストし配合しています。 ・「ダース<プレミアム>」のためだけに、じっくり煮詰めた国産生クリームを使用。濃厚なコクと繊細な口どけをお楽しみいただけます。 ・気品ある香りと繊細な口どけのプレミアムミルクを表現するため、DARSのロゴのサイドに繊細でやわらかなラインをあしらいました。高級なジュエリーボックスのような雰囲気で、食べ終わった後も飾っておきたくなるようなデザインです。(ニュースリリースより) |
備考 | 新発売、期間限定。ターゲット:10代後半から40代後半の男女 |
森永製菓の人気チョコレートシリーズ「ダース」に、期間限定商品「ダース プレミアム」が新登場です。
商品キーワード
新発売、期間限定、森永製菓、ダース、プレミアム、プレミアムミルク、パッケージデザイン
やはりここで注目すべきは、「プレミアム」「パッケージデザイン」というポイントですね!
森永製菓の「ダース」と言えば、板チョコレートとほぼ同サイズの箱に12粒入った、1ダース入りであることが特徴の1つとなっているシンプルな粒チョコレートシリーズ。
板チョコ同様にミルク、ブラック、ホワイトがレギュラー商品となっていて、板チョコに近いような立ち位置のシリーズですね。
さて、今回のフレーバーは「プレミアム」…パッケージで見ると、「プレミアムミルク」となっています。
どこがプレミアムなのか?という点が気になるところですが、まずパッと見てわかるポイントは「パッケージデザイン」ですね。
全面ゴールドで箔押しの模様入りになっている今回のパッケージ、パッと見て「プレミアム感」を押し出していますね!特にチョコレートの紙箱パッケージでは全面ゴールド/シルバーのデザインは少ないですから、それだけで目を惹きます。
そして、もうひとつのこだわりのポイント…それが「原材料へのこだわり」ですね。
今回の商品は味の傾向が「ミルク」…つまり、いちごやラムなどで強い風味づけを行うのではなく、シンプルなミルクチョコレートがベースとなっています。わかりやすい風味づけ原料(フルーツや抹茶など)を使わない分、フレーバーの味わいにごまかしがきかず、直球勝負の商品設計になりますね。
パッケージ裏面やニュースリリースには原料のこだわりポイントが書かれていますが…果たしてそれを本当に実感できる味わいになっているのか?
見た目からして「特別です!」と言わんばかりのパッケージですから、どのような味に仕上がっているのか、「プレミアム」と言うだけに相応しい味か…要チェックですね!
!NEW!追記2018.12.02 …2018年度も、2018年11月27日(火)に「ダース プレミアムミルク」が発売されました!
昨年も好評だった本商品、2018年度版はパッケージのみ「2017年版から味わいがさらに伝わりやすいようコピーを変更してある」とのことで、若干デザインが変わっています(2018年度版ニュースリリース参照)。※本記事最下部「まとめ」項目内にて、2018年版デザインの画像が確認できます)
チョコレート自体に変更はないようですが、昨年食べた際も味わいと口どけの良さを実感したので、2018年の商品も味・パッケージとも高品質なことは間違なしです。
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | コンビニ |
購入日 | 2017/12/05 |
購入価格 | ¥216(税込) |
備考 | ― |
コンビニ購入なので、定価です。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
パッと見ただけで、豪華さを感じるパッケージ。多くの箱入り板チョコは紙箱を使っていますが、印刷面全面をゴールドで覆った、紙箱タイプの包装には珍しいデザイン。
ゴールドも色味によってはギラギラして下品に見えることがありますが、こちらは上品な色味にシンプルなデザインモチーフ、ブランド名、商品名のみの表示で無駄なくスッキリとまとまっていますね。デザインモチーフは凹凸のある箔押しでリッチ感があります。
「ダース プレミアムミルク」と書かれていますが、サイト上などでの実際の商品名は「ダース プレミアム」。
色味が派手な分、イメージイラストや商品写真を入れず、落ち着きのあるデザインに仕上がっています。
一目見て存在感があるので、この商品の事を初めて見た人にも「ダースシリーズの上級商品だ!」という事が即座に伝わりますね。普段お菓子コーナーを見ないような人でも、すぐにこの商品の存在感に気付けるでしょう。「特別感」をしっかりと演出し、かつ上品でシリーズ名もしっかり伝わる、良いデザインですね。
商品を買ってもらうには、まず存在に気付いてもらう事!そうでなければ買ってはもらえませんから、こうしてインパクトあるデザインというのは大いに購入機会を増やすのに貢献していることでしょう。
↓パッケージ(裏)
左側3分の1ほどに商品説明、残りが表示関連必要事項。
こちらの面も全面ゴールドですね。
この面には、このチョコレートが特別である、というポイントとなる点が書かれています。「気品ある香り」=フレーバービーンズで名高い南米産カカオ豆、「繊細な口どけ」=今までにない口どけを実現するため特別に煮つめた国産生クリーム。この2つが、この商品の差別化ポイントですね。
消費者にとってわかりやすいのはデザインの違いですが、実際には食べて楽しむのがお菓子なので、具体的にどういった特別…つまりプレミアムなのか、それを知るのは大事ですね!
しかし、どれだけの人がこの内容まで読んでるのでしょうか?と思います…みんな、裏面には作り手が頑張ったポイントが厳選して書かれてるから、ぜひ読んでね!!(元作り手側の人間より。笑)
↓パッケージ(上下)
パッケージのふた側部分には、デザインモチーフの凹凸箔押し。
パッケージ上は無地ですが、下には購入の注意点が書かれていますね。多くの商品ではこのような注意点はわかりづらいながらもパッケージ表の下部に小さーく書いてあるもんですが…この商品ではパッケージ下になっているのは、デザイン上の配慮でしょうね。
洋酒を使用しアルコール含量が0.9%あるので、運転時、幼児、お酒の弱い人は妊娠・授乳中の人は注意する旨が書かれています。注意書きはわかりやすいところに書かれていないと必要な人に適切に伝わらず意味をなさないので、せめてパッケージ裏にも書いてあった方が良いと思います。パッケージ下では、気付いてくれる人は少ないでしょう。
↓パッケージ(側面)
ふた側はゴールドの箔押しデザイン、反対側は商品名とメーカー連絡先表示。
↓栄養成分表示拡大
一粒標準3.6gなので、ひと箱食べると43.2gでカロリーは252kcal。43g入りと、内容量がやや控えめなので、カロリーも控えめですね。通常ダースとも、内容量・カロリーの他、ほとんどの項目でそう大きな差はないですね。
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「生クリーム加工品」「洋酒」とある部分ですね!
最も多く含まれる原料は「砂糖」で、次いでココアバター。大多数の日本のチョコレートはコストカットのため植物油脂含量がかなり多いのが特徴ですが、こちらの商品ではココアバターが多めに使われていますね(植物油脂はいわゆる混ぜ物なので、ココアバター含量が多い方が一般的には良いチョコと言えます)。
もっとも、この部分は実はレギュラーのダースも同様の配合(表示第2位)になっているのです。ただしこの商品がレギュラー商品と違うのは生クリーム系の含量が多いこと、そして洋酒を含んでいる事です。
さて、今回の「プレミアムミルク」の原料のこだわりに関わる部分は、「カカオマス」「生クリーム加工品」ですね。
「カカオマス」は、パッケージ情報より「フレーバービーンズとして名高い南米産カカオ豆」使用とのこと。具体的には、「カカオマスの中に占める割合 ベネズエラ産カカオ豆46%、ドミニカ産カカオ豆18%使用」。つまり、64%が南米産、残りの36%がその他の産地という事になります。味や香り、原価のバランスを見てこの配分なのでしょう。
要は、「香りの良い良質なカカオ豆を多めに使ってますよ!」という事です。
「生クリーム加工品」は、動物性の油脂である生クリームに、ニュースリリースから見るにおそらく国産生クリームに加熱処理を行ったものであると思われます。これによって元々濃厚なミルク系の風味が、さらに濃厚さを増しますね。プレミアムミルクでは、生クリームの表示順位は3位で乳成分として最も多く含まれます。
それに対して、レギュラーのダースにも生クリームは含まれますが、表示順位は7位(レギュラーダースの3位は全粉乳)。含有量のパーセンテージが書かれているわけではないので正確な比較はできませんが、単純に考えて「レギュラーダースの全粉乳が生クリームに置き換わっている」と考えれば、このプレミアムミルクの特別感もわかりますね。
その他の点では、「洋酒」を使うことで鼻に抜けるアルコールの風味が足され奥深く香り高さが強調されるので、上品で大人向けの味に仕上がります。
添加物は、ソルビトール、乳化剤、香料の3種類。カカオ豆の香り高さをうたった商品ですが、香料もしっかり使われてますね…香料なしだとやはり十分香りが出ないということでしょう。しかし、気品ある香りはぜひ香料なしで勝負していただきたかった(願望)。
とは言えハイカカオタイプでないので、「カカオの香り」と言っても配合量的に限界があるため、香料の使用は妥当でしょうね。
包装
個包装もチェック。
↓外箱を開けたところ
アルミ蒸着の内袋入り。
↓包装(表裏)
箱に比べかなりシンプルなアルミ袋で、ところどころに「Happy DARS Day」の文字と会社名がゴールドで印刷されている。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
紙トレイに12粒入り。
↓商品アップ(表裏)
表面には「DARS」の文字入り。
↓断面(割ってみたところ)
中心部分にはガナッシュが見える。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
通常ダースと同じ形状で、見た目に大きな違いはありません。表面にDARSの文字が入ったひとくちサイズで、外見からはプレミアムかどうかはわかりませんね。
半分にカットしてみると、中心部分にはガナッシュがしっかりと入っているのが確認できます。
〈サイズ〉
↓商品実測値(※繰り返し計測なし)
長さ(cm) | 長辺 2.7 | 短辺 1.7 | 高さ 0.7 |
横長の台形になっている、ひとくちサイズのチョコレートです。
今回は計測しなかったですが、中にはガナッシュが入っているので、外側の層は薄いです。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉
チョコレートらしい、甘さと香ばしさのある香りです。少し洋酒チョコのようなアルコール感もありますね。
香りは「いかにも甘そうなミルクチョコレート!」というよりは少し甘さを控えたようなビター感のある香りです。香料は併用されているのでこれがまったくカカオ豆からの香りだけで構成されているわけではありませんが、甘さの強い一般的なミルクチョコレートとの香りの差はありますね。食べた時には、鼻に抜ける香りがある分もっと差が感じられるかと思います。
〈食感〉
全体的にソフトで、特に生クリームを多く含むガナッシュ部分は口どけの良さも相まってよりやわらかな食感です。
油脂分の中心はココアバター、そして生クリームとなっているので植物油脂が中心の日本の多くのチョコレートと比べ明らかに口どけ良くスーッととろけます。
特に差を感じる部分は、サッと溶けた後に、植物油脂特有のべたっと舌に張り付き溶け残る感じがないので、後口がすっきりとすることです。
植物油脂含量が多いチョコレートが日本で多く売れている(=好まれている)だけあってこの「舌に残る食感」に慣れている人は多いでしょうが、この商品では植物油脂含量が相対的に少ないので(入ってはいます)舌に残る感じが非常に少ないです。
このべたっとしないのに濃厚なミルク感は生クリームをたっぷりと含むからですね!違いがしっかりと出ています。普段のダースの味わいに慣れているの人でも、違いにびっくりするかもしれませんね。まさに「繊細なくちどけ」です。
〈味〉
濃厚ながら上品にまとまったミルク感が、口いっぱいに広がります。
最初に噛んだ時にカカオの風味がやや強く出ますが、カカオの風味自体はそこまで強くなく、かなりクリーミーでまろやか。
中味からはぐんと生クリームのコク感とミルクの風味が主張してきます。甘みのある華やかなミルク系の風味がカカオと洋酒のほろ苦さと合わさって広がり、そしてスッと溶けてなくなります。後には若干の生クリームの甘みが余韻として残ります。
濃厚な味わいなのに舌に残らないことで、口の中がべたつかずそれが上品な味わいに感じられる要因でしょう。他のチョコレートでもココアバターが多めで植物油脂含量が少ないものは口どけが良いです。この商品では、さらに生クリームと洋酒の風味が加わることで、香り、苦み、甘み、コクなど複雑な要素が合わさった奥深い味わいになっています。
鼻に抜ける香りの良さも、上品な味わいに感じられる理由ですね。口どけ、味、香りと、どれも上品で綺麗にまとまっています。
関連商品
ダースシリーズの最もベーシックな商品。12粒(1ダース)入りでミルクのコク感と板チョコと同じようなスリムなパッケージングながら、割る必要なく一口サイズになっているので食べやすいという特長も持つ。
ダースシリーズのワンランク上のこだわりを打ち出した、アーモンドとドライフルーツをたっぷり練り込んだ香ばしく甘酸っぱい一品。
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ダースの期間限定商品。甘酸っぱいラズベリーとほろ苦いカカオの味わいの対比が際立つ。
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→【期間限定】ダース ラズベリーショコラ(森永製菓)商品分析!
個包装になった、ダースの派生商品。期間限定で、ナッツの味わいとチョコレートが高相性の一品。2016年度の新商品として投入され、終売。
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他社、他ブランドの競合商品
「ミルクチョコレート」は最も人気が高い、チョコレート商品には欠かせないベーシックな味付けです。各社で油脂、ミルク、砂糖、その他の原料の割合を変えることで独自の美味しさを作っています。ミルクチョコレートの人気商品/シリーズと言えば、スーパーやコンビニで気軽に買える大手メーカーからも、たくさんのブランドが発売されていますね。
一方で、「プレミアム」とネーミングにつく商品といえば、通常の商品群よりもリッチ感を演出したパッケージ、原材料(産地)や製法のこだわりを打ち出した商品が多いです。
一般の消費者の方に向けての情報としては、具体的な原材料や製法の専門的なことは難解になりがちな上、企業秘密にも関わるのであまりオープンにはできませんね。その代わり、キャッチーでわかりやすいリッチ感を打ち出した商品設計(パッケージデザイン・ネーミング・キャッチフレーズ・簡潔な商品説明)と、大々的な販促(CM、売り場展開、キャンペーン、特設サイト)などでアピールします。こうすることで、素人目にも特別感を理解できますね(大手メーカーでないと大々的なPRは予算的にできませんが…泣)。
〈同ジャンル菓子〉チョコレート
冬期限定の明治の人気チョコレートシリーズ「メルティーキッス」の最もベーシックな商品。ミルク感とくちどけの良さが特長の商品で、毎年秋冬に発売され安定した人気を誇る。
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(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★★★★全面ゴールドで洗練されたデザイン、売り場で目立ち上級感ある。 |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★★★★★☆ミルク感と洋酒の風味良く、口どけに特別感ある。 |
総合評価 | ★★★★★★☆パッケージも商品も上質な特別感のある一品。 |
パッケージに負けず劣らずリッチな味わいの一品です。
全面ゴールドに統一され無駄なものを入れない豪華かつシンプルなパッケージで、ダースシリーズを普段好んで食べる人はもちろん、初めてこの商品を見た人にも一見してワンランク上の商品設計のチョコレートであることが伝わりますね。お菓子で気軽にプチ贅沢を味わいたい人にぴったりで、売り場でもすぐに気づくことができるでしょう。このわかりやすさは、商品を手に取ってもらう=買うきっかけになりますから、とても重要なポイントです。
また、パッケージだけがリッチで見掛け倒しでは結局消費者の満足は得られません。しかし、この商品は生クリーム系の原料をたっぷりと使いココアバター含量が多めで相対的に植物油脂含量が少ないことで、舌に張り付くような油脂感がほとんどなく繊細な口どけを実現しています。
普段植物油脂含量多めのチョコレートを食べている人はもちろん、レギュラー商品のダースを好む人にも、この口どけの良さは好意的に受け取られるでしょう。
パッケージ・チョコレートともに特別感のある仕上がりなので、総合で★6つです。
パッケージの豪華さに負けない、上品なチョコレートでしたね!これはシリーズ中でもプレミアムと呼ぶに相応しい、ネーミングに納得の商品です。
まとめ
森永製菓の期間限定「ダース プレミアム」。
洋酒とミルクの風味、口どけの良さとデザインの豪華さが特長の一品でしたね!
レギュラー品とは間違いなく口どけが違います…12月末までと発売期間も短めなので、この特別なダース、ぜひお試しあれ!
↓2018.12.02 追記…2018年版の商品はこちら!(2017年版と若干デザイン変わってるのがわかります)ネットでも購入できるので近隣店舗で売っていない場合はネットでも買えます。
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