どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
本日のお菓子は、【新発売】ひとつぶくだものグミ パイナップル です!!
グミの分野は様々な新食感商品がありますが、こちらはなんとシャキシャキ食感ですよ。
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
!NEW!追記★ 2017.09.04 競合商品情報を追記しました。
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | ひとつぶくだものグミ パイナップル |
製造者 | 森永製菓株式会社 |
名称 | グミキャンディ |
内容量 | 33g |
原材料 | ドライパイナップル(パイナップル、砂糖)、ぶどう糖、植物油脂、パラチノース、ゼラチン、濃縮パイナップル果汁/セルロース、グリセリン、ソルビトール、香料、酒精、酸味料、マンニトール、増粘材(ペクチン)、乳化剤、カロテン色素 |
原材料中に含まれるアレルギー物質(27品目中) | ゼラチン |
賞味期限 | |
発売日 | 2017年3月28日 |
発売エリア | 全国 |
価格 | |
商品コンセプト・説明 | 根強い人気のパイナップル味。まるで本物のパイナップルを食べているような新食感。シャキシャキは歯ごたえと、ジューシーな味わい。 美味しい!けど、やっぱりグミじゃない…!!(公式サイト 商品情報ページより) |
備考 | 新発売 |
ドライフルーツをふんだんに使った「ひとつぶくだものグミ」シリーズより、パイナップルを素材にした新商品が登場です。
商品キーワード
新発売、ひとつぶくだものグミ、パイナップル、ドライフルーツ、グミ、シャキシャキ食感
やはりここで注目すべきは、「ひとつぶくだものグミ」「ドライフルーツ」「シャキシャキ食感」というポイントですね!
この森永製菓の「ひとつぶくだものグミ」という商品群は新しいシリーズですが、以前は「角切り菓実」シリーズとして展開していました。(もしかしたら今も並行販売中??)この前シリーズが商品名とパッケージ、若干の配合改良を加えて今回の新発売となったようですね。(原材料は公式サイトで確認済み、2つは大筋の原材料が共通で一部が異なる)
「グミなのにシャキシャキ食感」という、グミを食べたことのある人みんなが驚く食感がこのシリーズのウリ。シャキシャキ食感の正体はドライパイナップルなので、食感の差別化をしつつフルーツそのものを使って自然で果汁感ある味わいを表現しています。
公式広告ページとして、WEBライターの方が書いた「グミ恋愛物語」(妄想小説な広告!)なるものがありまして、なかなかに面白かったです。笑 いやー、菓子メーカーに限らずWEB上の販促が、最近はユニークで力の入ったものが多いですね。
もちろん、それはそれだけ「広告宣伝費」を取れるだけの体力がある大きな会社に限られるでしょうけども…。こういったWEBコンテンツを作るにも人件費がかかりますし、企画したりと他の業務を押しますからね。(小さい会社だとね、WEB上での販促は商品情報を載せてそれでおしまいですー。メインである他の業務の合間にやる感じだしね!)
関係ないですが、私は「どん兵衛 ラブレター」(どん兵衛公式ページ内)がけっこう好きです。これ、作るの楽しかっただろうなーという…女子学生の手紙感のクオリティが!笑 ちゃんと、二郎についてもよくわかる。かなりネット上で拡散されていましたね。
というわけで、最近はWEB上で消費者に対して面白いアプローチをしているメーカーが増えていますね。上記以外にも、有名なところではロバート秋山さん演じる「のんある気分」のWEBコンテンツやCMも話題になりましたよね。(脱線した!)
テレビやラジオ、新聞では単純に「露出機会の多さ(消費者の目に触れる頻度)」が最重要でしたが、ネットでは「拡散されるだけの話題性・コンテンツとしての面白さ」がページのさらなる拡散やネットニュースに取り上げられるなど、爆発的に広まるために必要と言えますね。
最近では若者のテレビ離れもあり、ますますWEBマーケティングが重要度を増してきています。InstagramなどSNSを有効に活用しているメーカーやブランドにとっては、テレビや新聞広告と違って、狙っている層や関心がある人により確実に情報を発信できる点がメリットがあります。
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | コンビニ |
購入日 | 2017/04/27 |
購入価格 | ¥ |
備考 | ― |
コンビニのグミやキャンディの棚の、下の方にありました。目線から大分下がるので、ざっと流し見る感じだと見逃しそうな位置です。男性だと、まったく視界に入らないかもしれませんね。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
↓パッケージ(表)
大きく黒い文字で商品名。パイナップルの大きなイラストや、ピンク、グリーン、イエロー系の明るい色彩でかわいらしいデザイン。ピンクのリボンモチーフやミントグリーンストライプの背景で、女性がメインターゲットなのがわかりますね。
「ひとつぶくだもの」を大きく、「グミ」を小さいフォントにする事で、「フルーツ(パイナップル)そのもの」のような第一印象。そして、パッケージを手に取ってみると「パイナップルがたっぷり入った新食感グミ」であることがわかります。
「シャキシャキ」食感のグミなんてこれまでにないものですから、見た人は気になってしまいますね!「新食感」というフレーズはやはり強い。
↓パッケージ(裏)
上の方に商品名と商品説明、下は裏面必要事項。「まるで本物、驚きの新食感をお楽しみください」とあります。まるで本物のフルーツのような食感とは?と期待してしまいますね。
カロリーは、グミ製品としてはやや高めの127kcal。
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「ドライパイナップル」「濃縮パイナップル果汁」「パラチノース」とある部分ですね!
この商品のシャキシャキ食感を生み出しているのは、なんといっても原材料第一位の「ドライパイナップル」。砂糖使用のドライパイナップルをたっぷりと使い、それをぶどう糖ベースで「パイナップル果汁」を使ったグミ生地とともに型に流し込んで成型。
「パラチノース」は耳慣れない原料ですが、甘味料の一種で保水性を高めます。つまりは、グミをみずみずしくしっとりと保ってくれるわけです。水分がたっぷりと保たれることで、グミらしい食感が表現できるわけですね。「ゼラチン」はグミを作るのに欠かせない、独特の弾力を持たせ生地を固めるための原材料です。
添加物はセルロース以下の10種類と、種類数が多いのが若干気になります。香料や酸味料で香りや味を、着色料でイエロー系の色付けがされています。
包装
個包装なし。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
↓包装を開けたところ
手作り感のあるようなキューブ型に、ところどころにパイナップルの果肉。
キューブ型グミ、12個入り。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
キューブタイプのグミでパイナップルのドライフルーツを使っているだけあり、商品の表面を見るとドライフルーツのパイナップル果肉がたくさん見られます。キューブの形も、完全な正方形、というわけではなく場所によって若干長さが違うラフなサイズ感ですね。
グミといえば外側に砂糖やパウダーをまぶしたものが多いですがこちらの商品は上掛けなし。パウダーは味の面ではよいのですがこぼれたり手に着いたりして汚れやすいので、その点はユーザビリティに優れます。
パウダーがまぶしていない分、若干のくっつきがあります。手で軽く引っ張ればとれる程度のものなので、そこまで気にならないでしょう。
〈サイズ〉
↓商品実測値(※繰り返し計測なし)
長さ(cm) | 長辺 | 短辺 | 高さ |
個体差はあるが、小さめの一口サイズ。
グミ系の商品では小さめ一口サイズが最も多いですが、こちらもそのタイプですね。手でつまんで一口で食べられる点が魅力。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉
パイナップルの香りがしっかりと香ります。これ、とても良い香りですね!不自然さがなく、フルーティで瑞々しい感じ伝わってきます。
多くのグミ商品は、ガム同様デフォルメされた香りの物が多いです(それが消費者に好まれるという事でもあるけど)。それに反して、こちらはパイナップル果肉がたっぷり使われていることが感じられるような、果汁感ある香り(ジューシー)です。
〈食感〉
パッケージにある通りシャリっとした食感と、控えめだがグミらしいぷにっとした食感もあります。全体に歯ごたえはもったりとした感じで、グミよりもドライフルーツに近いです。
イメージとしては、「ドライフルーツを細かめにカットして、グミをつなぎにしてキューブ状に成型しなおした」という感じでしょうか。つまりは、「グミらしさ(プニプニ食感)」よりむしろ「ドライフルーツらしさ」を感じます。
食べた感じだと果肉の主張が強い印象で、グミ生地は上記の通りパイナップル果肉同士の繋ぎというイメージです。この思い切った「グミ生地の主張の弱さ」が逆に「シャキシャキ新食感」を生み出したと言えますね。
普通のグミは多くが生地の食感は単一(プニプニなど)なので、この商品は噛んでみて食感が「シャリシャリ」「やわらか(少しぷにっと)」の2種類あるのは食感の変化があって良いですね。
グミと言えば「プニプニ食感」の強弱とフレーバーで変化をつけるものというイメージがあったのですが、この商品はその固定観念に囚われず新食感を表現している点で稀有ですね。
主役であるはずのグミ生地をあえて抑え果肉を前面に押し出すのは、固定観念のある状態では作れないと思います!
(むしろモノが出来上がってから「これ、ドライフルーツ加工品でなくて、グミって事で!」って決まったのかも? ←割と開発してるとよくある。)
〈味〉
パイナップルの果肉が、食感とともに味でもしっかりと主張しています。爽やかな甘みとほんのりした酸味があり、食べやすいですね。
パイナップルの味わいがしっかりと前面に出ているので甘み・酸味ともにやさしく、よくある「甘みも酸味も強い(加工品らしい)グミ」とは違って素材本来の味を楽しめます。
「グミだけどグミじゃない!」との事ですが、これは本当に実際食べてみないとピンと来ないかもしれませんね。グミの特徴ももちろんあるのですが(グミ生地部分の食感はグミらしさ出ている)、他のグミにはない「果肉」が最も魅力的な一品です。
逆に言うと「グミといえば独特の弾力!それがなきゃグミじゃない!」という人にとっては、グミと認めてもらえないかもしれませんね…。ここら辺は個人差でしょう。
しかし美味しかったです! そしてこれだけの果肉量でありながらしっかりとグミ生地でドライフルーツを固め、崩れず形を保っているのも大きなポイントです。(ドライフルーツとグミ生地では水分量が違ったりして時間とともに隙間ができそうなもんなので…保水性など開発でかなり対策されたのでは?)
モノとしては、グミにありがちな「ほとんど果汁なし」「香料ばっかりの砂糖固めただけ」みたいな感じでなくしっかりとパイナップルそのものを使って作られているだけあって、素材の味を感じられる一品でした。一粒満足度も高めですね。
関連商品
↓ひとつぶくだものグミ アップル(森永製菓)
※画像なし
「ひとつぶくだものグミ」シリーズとして商品投入されたが、現在は公式サイト上等では確認できなくなっている。りんご果肉を使用したグミ製品。
「ひとつぶくだものグミ」シリーズの前身ともいうべきシリーズ。2016年に発売し、原材料のほとんどが「ひとつぶくだものグミ」と共通している。ドライフルーツを前面に出した商品設計。名称は「ひとつぶくだものグミ」と同じで「グミキャンディ」。
他社、他ブランドの競合商品
人気の高いグミ製品のほとんどは、単一のグミ生地にフレーバーを乗せ、それぞれのブランド独自の弾力ある食感を売りとしています。
ハードグミ、すっぱいパウダー系など人気が高くその時の流行りに合わせたブランドは商品展開数も多く、市場をにぎわせています。その点果肉入りグミは、その流れからすれば競合はそこまで多くはありませんね。
一方で、ドライフルーツを始めとした果肉入り製品は、デザートやチョコレートなど多種のお菓子に使われ人気の素材です。
〈同ジャンル菓子〉グミ
!NEW! 追記★ 2017.09.04
↓ドールキューブドライフルーツinキャンディ ゴールデンパイン(不二家)
不二家の「Dole」ブランド関連グミより、2017年9月12日に新発売する「ドールキューブドライフルーツinキャンディ」のパイナップルフレーバー。
本ページで紹介した「ひとつぶくだものグミ パイナップル」と同じ、ドライフルーツをキューブ状に成型したドライフルーツの味わいを前面に押し出したグミキャンディであり、商品設計が非常に酷似している。
↓贅沢な果ノ実 イチゴ/ピーチ(アサヒフードアンドヘルスケア)
グミの中に煮詰めた果肉を入れた、フルーツの味わいが楽しめる一品。2010年に発売されたが、その後終売したよう。
〈別ジャンル菓子〉チョコレート
人気のおつまみスナック「チーザ」の製法技術を応用した、果肉パウダー入りチップス×果肉パウダー入りクリームのフルーツチップス。
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★☆商品名のインパクト、明るいデザイン◎ |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★★★☆香り、食感、味わいともにいい意味で「グミでない」良バランス。 |
総合評価 | ★★★★☆品質よく、グミ好きにもそうでない人にもおすすめ。 |
「新食感」をたっぷりの果肉で表現した、グミのようでグミでない!そんな魅力ある一品です。
グミといえば砂糖をベースに少量の果汁や香料などで風味付けをしているのが一般的ですが、こちらの商品はベースがパイナップルのドライフルーツ。
味の要となる部分がフルーツそのものなので、味わいが自然で果汁感をしっかりと感じられます。もちろん商品としてクオリティを高めるため色付け・香りづけはされていますが、デフォルメされた感がなくパイナップルらしい味わいに、ドライフルーツだけでは出せない果汁感・独特の弾力が良いですね。
「グミ」としてみると「グミらしい弾力」がない分苦手という人もいるでしょうが、この商品は通常のグミ製品よりも素材感を感じられます。
果肉をふんだんに使っているだけあって、香りや味がしっかりしているので、総合で★4つです。
グミ製品も硬さや酸味、パウダーでアレンジの幅はありますが、果肉たっぷりの「ひとつぶくだものグミ」からは、グミのさらなる可能性を感じますね。
まとめ
ドライフルーツをふんだんに使った森永製菓の「ひとつぶくだものグミ パイナップル」。
パイナップルの果肉と果汁をしっかりと使っているので、フルーツらしい自然な味わいと控えめながらグミの触感を楽しめる一品でした。
私は普通のグミももちろん好きなのですが、これだけしっかりと「パイナップルそのもの」を楽しめるグミは本当におすすめです。
「グミは弾力のある食感がなきゃ!」という固定観念はいったん捨てて、ぜひお試しあれ!
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