どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
本日のお菓子は、【新発売】明治 ザ・チョコレート 濃密な深みと旨味ベルベットミルク です!!
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
ちなみに、↓のコンフォートビターの記事の方でより詳しく商品&ブランド解説しているので、合わせてどうぞ。
※関連記事
→【新発売】明治 ザ・チョコレート コンフォートビター(明治)商品分析! …おすすめ★
→【新発売】明治 ザ・チョコレート ジャンドゥーヤ(明治)商品分析!
→【新発売】明治ザ・チョコレート フランボワーズ(明治)商品分析!
※ブロックによる味・香りの違いについてが知りたい方は、当ページの「基本データ」(すぐ下)をスクロール!
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | 明治 ザ・チョコレート 濃密な深みと旨みベルベットミルク |
製造者 | 株式会社明治 |
名称 | チョコレート |
内容量 | 50g(3枚) |
原材料 | カカオマス、ココアバター、砂糖、全粉乳、脱脂粉乳、乳化剤(大豆を含む) |
賞味期限 | |
発売日 | 2016年9月27日 |
発売エリア | 全国 |
価格 | 想定小売価格売価 220~230円(税別) |
商品コンセプト・説明 | ベネズエラ産カカオを中心に使用。ナッティな香りとミルクのこく、どこまでも濃密な深みが漂います。(公式サイトより) |
備考 | 新発売製品、ターゲット:チョコレートにこだわりのある大人層を中心に幅広く(ニュースリリースより) |
4種新発売となった「明治 ザ・チョコレート」の新シリーズより、ミルクチョコレートです。
上記の通り「濃密な深みと旨味ベルベットミルク」が正式な商品名なんですが…普通に長いですね。笑
↓公式サイトより
ちなみに、フレーバー名なんですが、公式のブランドサイトでは「ヴェルヴェット」と「ベルベット」の2つの言葉をどっちも使ってるんですよね。さて、一体どっちが本当なんですかね。
…というわけで公式サイトや通販サイトなどを確認してみたところ、ベルベットミルク、が正しいカタカナ表記のようではありますが、決め手に欠けますね。大手通販サイトや新商品紹介サイトも確認してみましたが…一応、どちらでも通じるようではあります。笑
しかもね、私も最初「ヴェルヴェット」で記事作ってたんで、このページのタイトルを検索ページで見ると「ヴェルヴェット」になっちゃってます。←
↓食べる際の参考データ ニュースリリースより
↓味・香りの違いリスト
- ミニブロック型…軽い口当たり
- ドーム型…濃厚感を楽しむ
- ギザギザ型…香りが際立つ
- スティック型…力強い味わい
シリーズ内の4種それぞれ基本の味(ビター、ミルク系等)はありますが、ブロックごとによる味の違いは上記の通り共通です。
こんな感じなので、コンフォートビター同様↑を見ながら味わって食べてみましたよ!
商品キーワード
明治 ザ・チョコレート、Bean to Bar、新形態、ビターミルクチョコレート、新発売、カカオ分49%
やはりここで注目すべきは、「明治 ザ・チョコレート」「Bean to Bar」「ビターミルクチョコレート」というポイントですね!
同シリーズは、以前から発売されている明治のBean to Barチョコレートブランド「ザ・チョコレート」のリニューアル新商品。パッケージデザイン、商品設計も大胆に一新しています。
こちらの商品は、同シリーズの国際コンクール受賞品「コンフォートビター」や「エレガントビター」と違い、未受賞なようですね。つまりは、ビター系のみコンクール受賞している、ということです。
この新シリーズは、1枚のチョコレートを4種類のカットにしていて、風味や楽しみ方の違いを提供しています。
↓公式サイトより
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | 郊外型 |
購入日 | 2016/10/09 |
購入価格 | ¥ |
備考 | ― |
どこも目立つ場所に配置され、スーパーなどではポップなども大きなものを使っていたりで力が入っていますね。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
↓パッケージ(表裏)
クラフト地に、印象的な少しくすんだ雰囲気の赤を使ったシンプルなデザイン。これでもかとパッケージにスキマを作らないぎゅうぎゅうに詰め込んだデザインが多い中、大胆に余白を入れています。目立たせるために多色使いになりがちな大規模生産品としては、珍しいデザインです。
4種類並んでいると統一感があり、派手さのないデザインながら売り場でひときわ目を惹きますね。ハイブランドの商品などはこういったシンプルでデザイン性の高い商品が多いですが、今後は大量生産のお菓子の中でもこのようなシンプルなデザインのお菓子が少しずつ出てくることでしょう。
↓パッケージ(上下)
↓パッケージ(側面)
↓栄養成分表示拡大
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料第一位に「カカオマス」、原料に「全粉乳」「脱脂粉乳」とある部分ですね!
以下に、明治の関連商品との比較表を作ってみました。同じような商品と比較してみることで、商品の特徴がより理解できます。では、見てみましょう!
明治定番チョコレートとの原材料比較表 赤文字…添加物 ※各原材料表示より作成
商品名 | 原材料 |
明治 ザ・チョコレート ベルベットミルク | カカオマス、ココアバター、砂糖、全粉乳、脱脂粉乳、乳化剤(大豆を含む) |
明治 ザ・チョコレート コンフォートビター | カカオマス、砂糖、ココアバター、乳化剤、(原材料の一部に乳成分、大豆を含む) |
明治 ミルクチョコレート(参考) | 砂糖、カカオマス、全粉乳、ココアバター、レシチン(大豆由来)、香料 |
カカオマス、砂糖、ココアバターはチョコレートの主要な原材料ですね。通常はこの原料を中心に、品質(味・香り)と原価や製造工程をみて、商品のバランスを取っていきます。
これを見ると、新「明治 ザ・チョコレート」シリーズは、添加物で乳化剤を使ってはいるものの、香料は未使用なことがわかります。香料を使っていないという事は、素材そのものの香りが出るという事ですね。
また、ベルベットミルクはミルクチョコなので、「全粉乳」と「脱脂粉乳」を使用しています。
そして、これが定番商品「明治 ミルクチョコレート」と最も異なる部分ですが、原材料第一位に使われているのが砂糖でなくカカオマスです。
ミルクチョコと言えば、たいていは砂糖が原材料中に一番多く含まれている商品が大多数です。しかし、これはカカオ成分が多めなのが特長ですね。よりナッツ感や香りを楽しめることが期待できます。
これが「ダークミルクチョコレート」カテゴリーの由来なのでしょう。
包装
個包装もチェック。
↓箱を開けたところ
コンフォートビターと同様に、クラフト地にテーマカラーの赤。パッケージ内側まで手抜きナシです。
↓個包装(表裏)
このシリーズは大量生産品には珍しく、統一感がありながらも1箱に入っている個包装のデザインがすべて違います。箱を開けた時の期待感がとても大きくなりますね。
パッケージ同様、シンプルながら高級感やこだわり感を感じるデザイン。安っぽさ、子どもっぽさはありません。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
特徴的な4種類のカッティング。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉全体は4つの大きなブロックに分かれていますね。ドーム型とギザギザ型は正方形。ミニブロック型・スティック型は、横長で他2つの2倍の面積です。
この4つが1枚の板チョコとしてまとまっている、というのが特長であり面白いところですね。コストカットと商品としての価値・差別化を打ち出している部分です。(※チョコレート専門店の製品で似たカットの物がすでに発売されていますが、大規模生産品としては珍しい)
〈サイズ〉通常のダース系板チョコ(12個に割れる)と比べると、個包装1枚は板チョコの約3分の1サイズ。大きすぎず小さすぎず、板チョコとしては小食な人でも食べきりやすいサイズです。(私は女で甘い物大好きですが、一度に板チョコ1枚食べきれません。なのでこれはありがたい)
割る前は一口には入りそうもありませんが、割った後にはそれぞれのブロックごとに一口で食べられるサイズ。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉いわゆる「チョコレート香料の甘い香り」ではなく、ナッツ感のある香りです。しかし、ミルク分が入っていることで香りもコンフォートビターと比べて幾分おだやかな印象ですね。
この製品では香料を使っていませんから、素材の持つ本来の自然な香りです。
〈食感〉それぞれにカットの違いがあるので、もちろん食感が違います。ミニブロック型のところは、一番食感が楽しめる部分。普通の板チョコだとこれだけ細かいブロックのカットにはなっていないので、確かに食感が楽しいです。そして、ギザギザ型は舌触りがいいですね。スティック型は厚みもあるので、歯ごたえが強めです。ドーム型は、一番なめらかでカドのない舌触り。
1枚の板チョコでこれだけ個性豊かな食感が楽しめるのは、本当に食べている方も楽しいですね。そして、1箱のシェアは最高でも3人までですね。だって、全部のブロック一通り食べたいもんね?
〈味〉「ダークミルクチョコレート」というネーミングに納得の味です。
カカオマスが原材料中に最も多く含まれるという点からも納得の、カカオの風味の豊かさを感じます。
ミルクチョコレートと言えばカカオらしい香味よりもミルクや砂糖の味が強いものが一般的。香料が効いてるものも多い。ですが、こちらの商品はミルク分はもちろん入っていながらもミルク&砂糖の主張は控えめ。なので、一般的なミルクチョコの甘さがちょうどいいと思っている方には苦みが強い!と感じるかもしれませんね。
しかし、そのミルクチョコにしては強めの苦みも、油脂分が少ない配合なので、後味はすっきりとして実に爽やかです。
さて、肝心の「ブロックによる味の違いは?」という部分ですが…ニュースリリースの「味・香りのブロックごとの違い」を見ながら食べたからこそしっかりわかる、という感じです。やはりこの部分は、すでに記事にしているコンフォートビターと同様です。
特に私が感じたのは、食感による味の広がり方の違い、香りの出方の違いですね。
インパクトがあったのは、やはりドーム型を食べた時。香りと味わいのバランスが最もよく感じ、一番味の広がりが良かったです。これはコンフォートビターの時も同様に感じました。私はドーム型を一番おいしく感じましたが、もちろんそれも個人の好みや嗅覚・味覚によって違う事でしょう。シェアして食べたりしながら、感じ方の違いを話したりするのも楽しいですね。
そしてこのシリーズの食べるシーンについてですが、ちょっとゆったりして、「ワインみたいに、香りや味をじっくりテイスティングするように食べる」ことが一番おいしく食べる方法だと思います。特にリニューアル後のこの商品は、「ブロックによる味の違いを楽しむ」ことを開発者が提案しています。
「ムシャムシャ食べてちゃ、しっかり違い分かんないよ!」ってことです。ちゃんと味わってね!
シリーズ比較
コンフォートビターとの食べ比べてみた感想は、「コンフォートビターの方がカカオの風味や香り、チョコレートとしてのクオリティが高く万人受けする」。
しかし、一般的なミルクチョコになじみがあり苦味が苦手な人には、「ベルベットミルクの方が、カカオの風味がありつつもミルクと砂糖の効果でよりカドがなく食べやすい」。
このシリーズは、カカオマス含量を多くしていることで、非常に風味豊かな商品です。ミルクチョコの方でも、カカオマスが原材料中最も多く占め、カカオの風味を前面に押し出しています。普段食べているミルクチョコレートとは、香りや味、苦みの強さが違います(苦みが比較的強め)。
「苦い物はある程度平気」という人ならば、このシリーズを知るために最初に買うのは間違いなくコンフォートビターをお勧めします。コンフォートビターはミルク系の原料がが入っていない分よりカカオの風味をダイレクトに味わえる本格的なチョコレート、という事です。
関連商品
↓明治 ザ・チョコレート力強い深みコンフォートビター(明治)
↓明治 ザ・チョコレート華やかな果実味エレガントビター (明治)
新生「明治 ザ・チョコレート」のベルベットミルク以外の3種。それぞれ統一された商品デザインで、味や香りに特長が持たせてある。これにコンフォートビターを合わせて、ビター2種、ミルク2種の計4種。
それぞれでカカオを模したイラストの模様・色合いも異なっている。
※口コミ記事
→【新発売】明治 ザ・チョコレート コンフォートビター(明治)商品分析!
→【新発売】明治 ザ・チョコレート ジャンドゥーヤ(明治)商品分析!
→【新発売】明治ザ・チョコレート フランボワーズ(明治)商品分析!
他社、他ブランドの競合商品
「Bean to Bar」チョコレートは、近年注目を浴び生産者も増えてきました。しかし、大規模生産…つまりは、スーパー、コンビニなどへ大量供給されるような商品では、この「明治 ザ・チョコレート」シリーズが初の登場となります。
一般的には「Bean to Bar」製品は、大工場よりもチョコレート専門店の工房で手をかけて作られているのが主です。
〈同ジャンル菓子〉チョコレート
日本では既に人気のブランドである、Bean to Barチョコレートの専門店・ミニマル。その中の定番チョコレートのひとつ。
チョコレートらしい風味が特長のラインで、原材料はカカオ豆と砂糖のみ。わざと粒子を残したザラザラとした食感が特徴的。万人受けするような口どけの良さやなめらかさがある「明治 ザ・チョコレート」とは、目指している部分が全く異なる、玄人向け商品。価格は約1000円。
明治ザ・チョコレートの新シリーズのキーである「独特のカッティング」と似たカットを特徴としており、「明治 ザ・チョコレート」のリニューアルにあたって、参考にされた商品かと思われます。
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★★デザイン性非常に高くハイブランド製品に引けを取らない |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★★★☆チョコのカッティングに独自性あり、ミルクチョコでありながら風味強い |
総合評価 | ★★★★☆パッケージ、商品ともに価格以上のクオリティ |
パッケージデザイン、商品内容ともに価格以上の価値が感じれる一品です。
良い原材料を使うと原価が跳ね上がったりして妥協せねばならない部分が出る事が往々にしてありますが、「カッティングを変える事で1枚のチョコを何通りもの味わいで楽しむ」という、コストカットしつつ大規模製造のチョコレートの中では新しい価値を提供しています。
ハイブランドのBean to Bar製品は地方では手に入りづらく高価格。そうなるとなかなか一般化しづらいですが、一般のご家庭でも気軽に買える物にしているところは、ハイブランドにはない良さですね。「明治 ザ・チョコレート」シリーズは、これだけのクオリティで価格は200円台です。
言うなれば「カジュアルBean to Bar製品」といったところでしょうか。
ミルクチョコでありながらカカオマス含量が多く、ナッツ感の強い良質なチョコレートとなっている点が魅力ですね。コンフォートビターの方がミルク成分がない分よりカカオの風味を楽しめますが、甘い方が好きな方にはこちらの方が味わいにカドがなく食べやすいはず。
パッケージデザイン&製品の品質、プロモーションも作りこまれており、国際コンクールでも評価される実力派なので、総合で★5に近い★4つです。
ハイブランド商品で既に定着している似たチョコレートがあり、完全には「他にない独自の物」とはならなかった点で★5ではないですが、この低価格でとても良い品質の製品です。
まとめ
今回紹介した「ベルベットミルク」は、ダークミルクチョコレートという聞きなれない新しいカテゴリーにあたる、「明治 ザ・チョコレート」の一品です。
ミルクチョコレートは虫歯になりそうなほど甘い!と思っている方からしたら、そのカカオの香りや苦みがしっかりと出ている本格的な味わいの商品設計に、びっくりするかもしれませんね。
「ミルクチョコレートなんて、どこの商品でも同じでしょ」と思っている方には、ぜひ試してほしい商品です。
・
・
・