どーも!食べ研です。元企画開発部員のティーがお送りします。
本日のお菓子は、【期間限定】ハッピーターン えだ豆味 です!!
「ハッピーターン」シリーズより、初夏の味覚・枝豆フレーバーが新発売!
今日も好き勝手に市販商品を分析していきたいと思います。さっそく見ていきましょう。
※関連記事
→【期間限定】ハッピーターン しょうゆマヨ味(亀田製菓)商品分析!
基本データ
まずは基本データから。
商品名 | 43g ハッピーターン えだ豆味 |
製造者 | 亀田製菓株式会社 |
名称 | 米菓 |
内容量 | 43g |
原材料 | 米(うるち米(米国産、国産)、もち米(タイ産))、植物油脂、でん粉、グリーンピースパウダー、ぶどう糖、きな粉(大豆)、砂糖、食塩、たんぱく加水分解物、チキンエキス調味料(乳成分を含む)、デキストリン、粉末油脂、粉末しょうゆ(小麦・大豆を含む)、えだ豆パウダー、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、植物レシチン(大豆由来)、香料(ごま由来) |
原材料中に含まれるアレルギー物質(27品目中) | 乳成分、小麦、大豆、鶏肉、ごま |
賞味期限 | 150日 |
発売日 | 2017年5月22日(月)~同年6月末まで |
発売エリア | 全国(販売チャネル…コンビニ) |
価格 | 100円前後 |
商品コンセプト・説明 | ・「ハッピーターン えだ豆味」は2016年に「ハッピーターン」発売40周年を記念して販売した期間限定の商品です。ゆでたてのえだ豆のような風味と「ハッピーターン」の甘じょっぱい味わいの相性がよく、大変ご好評をいただくとともに「ハッピー ターン」の期間限定商品の中でもトップクラスの人気を集めました。・今年発売の『ハッピーターン えだ豆味』は、えだ豆の名産地である新潟県の中でも特においしい黒崎地域の茶豆を使用し、香りと旨みをさら にアップさせました。黒崎地域の茶豆をパウダーにし、「ハッピーターン」 に二度掛けしているので、食べた瞬間ゆでたてのえだ豆の風味が口い っぱいに広がります。(ニュースリリースより) |
備考 | 新発売、期間限定 |
亀田製菓を代表する人気米菓「ハッピーターン」シリーズより、えだ豆味が期間限定で再登場です。
商品キーワード
新発売、期間限定、ハッピーターン、えだ豆味、40周年記念商品、新潟県産黒埼茶豆、再登場、コンビニサイズ
やはりここで注目すべきは、「えだ豆味」「再登場」というポイントですね!
米菓業界のトップメーカー・亀田製菓の稼ぎ頭「トップ8」ブランドのひとつである、「ハッピーターン」シリーズ。
その魅力は何と言っても、ソフト食感の生地にたっぷりと付いた通称「魔法の粉」こと、ハッピーパウダーの存在でしょう。
甘辛く(甘じょっぱい、の方がわかりやすいかな)仕上げたたっぷりのパウダーは旨味や甘味の計算されたバランスでつい手が止まらなくなります。これは業界内外でもとても高く評価されていますね。
今回の「ハッピーターン えだ豆味」は、再登場フレーバーながら初登場は前年の2016年なので、今回で2年連続・2回目の登場。シリーズ40周年を記念して登場したフレーバーだったのですが、これが好評を博し歴代期間限定ハッピーターンの中でも上位! そのため、2017年度も再販となったようです。
さて、今回のえだ豆フレーバーの特別なところは、亀田製菓本社のある地元・新潟県の特産品をより前面に押した企画/商品設計であること。
豆の名産として有名な新潟県新潟市の黒埼茶豆。新潟県の農産物として有名なこの黒埼茶豆のパウダーを100%使用して作られたのが、今回の「ハッピーターン えだ豆味」です。
黒埼茶豆は豆の甘い香りが強く、濃厚な味わいが特長。
…評判は上記の通りでまさにその通りと私も感じるのですが、私は新潟県出身・在住のため県外での評判はやはり疎いのです…どうでしょう、黒埼茶豆聞いたことあります?←
また、コンビニサイズの食べきり商品なのでもちろんコンビニに陳列されるわけですが、若い層が寄ってくれにくいスーパーの米菓コーナーと違って色々な客層の目に触れるのもこの商品の大事なポイント。スーパーなどで販売される大きめサイズ(96g)との2サイズ展開にする事で異なる客層にアピールできます。
昨今の単身者やシニア、若年層のコンビニ利用は多いですから、普段米菓コーナーに行かない層も目にする機会が多いでしょう。
製品購入データ
こんな場所で実際に購入しましたよー。
購入店舗 | コンビニ(ローソン) |
購入日 | 2017/5/25 |
購入価格 | ¥ |
備考 | ― |
米菓を置いているエンド部分の棚に、他のコンビニサイズ商品と一緒に置いてありました。
製品チェック
パッケージ
それでは、パッケージから見ていきましょう!
枝豆らしさを感じる、鮮やかな黄緑色がベースカラー。ハッピーターンの商品名部分は、毎回定番の赤地に白抜き文字ですね。商品写真も、パウダーがしっかりとかかった黄緑色で食欲をそそります。
パッケージ中央には、ハッピーターンのキャラクター・ターン王子の枝豆を持ったイラスト。ターン王子もすっかり商品の顔ですね! 見るとすぐにハッピーターンであることがわかります。
黒い文字で大きく入った「えだ豆味」の表示はわかりやすく、横に書いてある「新潟県産えだ豆(のパウダー使用)」で原材料へのこだわり感を表現。有名産地由来の原料を使うことは、消費者に効果的に原料のこだわりをアピールできます。
細かいところを見ると、「期間限定」「旬のおいしさ」「今年」「香り・旨みUP」というワードで目新しさ・今だけを演出。手に取りたくなりますね。
比較的小さいパッケージサイズながら、随所のポイントが押さえられた商品のポイントが簡潔にまとめられたデザインですね!
パッケージ上部は商品説明、下部が表示関連事項。
商品説明部分は、左側が「パウダーキャッチ製法」の解説、右側が「えだ豆フレーバー」についての説明。公式Twitterアカウントも。
お菓子の裏面には多くの商品で断面図イラストを用いるなどしてフレーバーの説明をしていることが多いですが、生地の製法を解説しているのは珍しいですよね。
どちらも子どもでも理解できるようなわかりやすい文章でまとめられています。デザインもポップなので、シニアなどよりも、もう少し若い層にアプローチしているのだろうことが推察できますね。
↓栄養成分表示拡大
1袋43gで、カロリーは225kcal…なかなかの高カロリーですね、やはり米菓はスナック同様なかなかのカロリー!!
↓原材料表示部分拡大
ここで注目すべきは、原材料に「グリーンピースパウダー」「きな粉(大豆)」「えだ豆パウダー」とある部分ですね!
最も入っている「米」ですが、産地はアメリカ産が最も使われているという事実。…しかし、他社も似たり寄ったりですね。国産米のみを原料とすると原材料費が高くつくので、多くの会社は国産と海外産の米をブレンドして使っています。(供給もその方が安定)
さて、肝心の枝豆風味は…、「グリーンピースパウダー」「きな粉」「えだ豆パウダー」で出しているようです。ニュースリリースには「オイルにもえだ豆の風味を…」というような記載もあったので、枝豆オイル(香料の一種)あたりを使ってるのかな?
豆系パウダーの原材料表示では、グリーンピースパウダー>きな粉>えだ豆パウダー。…つまり実際にはある意味グリーンピース味、ですね! ※きな粉も大豆から出来ているので、豆の風味をより引き出し、奥行きのある味にするために入れていると思います。
旨み部分は、豆類の他、たんぱく加水分解物、調味料でも出していますね。これらはいわゆる「味の素」で、米菓やスナック、総菜、麺類のスープなど幅広く使われています。米菓では定番の原材料のひとつですね。
添加物は、加工でん粉、調味料、レシチン、香料の4つ。
原材料をよーく見ると、このように「○○味」となっていても、他のフルーツや香辛料などの方がたくさん入っていることもよくあるのですよ。しかし仕上がった製品を食べてみると、フレーバー名そのもの!に仕上げてあるのですから不思議なものですねー。(開発者のウデや試作の積み重ねによるものですね!)
包装
個包装なし。
商品実物
実際のお菓子がこちら。
通常サイズ(96g)は個包装だが、こちらの商品は個包装なし。
黄緑色の上掛けがたっぷりとかかっている。表面のスリットも見え、パウダーキャッチ製法の部分も確認可能。
さっくりとしてきめ細かい断面。
一部割れあり(※緩衝材なしの包装形態なので、問題なし)。明らかに余るもの・かみ合わないものがあるので元々包装前から割れていたものもあるようだ。
〈外観(見た目・サイズ)〉
〈見た目〉
黄緑色のハッピーパウダーをたっぷりとまとった、食欲をそそる見た目です。ノーマルのハッピーターンは黄色ですが、こうして生地とは別の色が付いていると、どれだけたっぷりのパウダーが付いているのかよくわかりますね。
生地の表面には、パウダーキャッチ製法の説明にもあったように、よーく見るとザラザラ&スリット入りなのがわかります。この表面の形状が2種類あることで、よりたくさんのパウダーを落とさずに付着させることができるわけです。
なんといっても「表面にパウダーがどれだけ付くか」は、「味がどれだけ濃くハッキリできるか」に直結する重要な要素。(あんまりくっつかないと、「なんだこれ、味うっす!!」ってなる。笑)
特に枝豆フレーバーのように甘味が強めの味付けは、塩系・辛味系よりも「味付けの付着量」を多めにしないとしっかり味が出ずショボい味になりやすくなります。(分かりやすく言うと砂糖と塩の舐め比べかな)
その点、ハッピーターンシリーズの生地は付着量を多くできるので、甘い系の味付けにアドバンテージがありますね。
〈サイズ〉
↓商品実測値(※繰り返し計測なし)
長さ(cm) | 長辺 7.0 | 短辺 2.5 | 高さ 0.8 |
縦に長めの小判型で、ふた口くらいで食べられそうなサイズです。厚みは比較的薄く均一です。
〈香り・食感・味〉
〈香り〉
袋を開けると、塩ゆでしたばかりの枝豆を思わせる、枝豆らしい爽やかな甘さを感じる香りがしっかりと香ります。香料での増強あり。
本物の塩ゆでの枝豆は冷めると香りが飛んでしまうのですが、茹で上がった直後はまさにこんな香りをしてますよね。
早く食べたい!と思える、期待感を持たせる香りと言えます。食べた時にも、この香りがしっかりと鼻に抜けます。香りの再現度がとても高いです。
〈食感〉
ハッピーターンシリーズらしいソフトな食感で、さっくりとした歯ごたえ。口どけも良いので、かなりパクパクと食べ進みます。
ソフトな食感なので、甘みのある枝豆の味ともとても相性がいいですね。
豆系の商品はややパサパサとした食感のものも多いですが、こちらは油脂も多く上掛けもパサつきを感じません。パサつきがないので、のどを通りにくい…なんてこともないです。
〈味〉
枝豆の強い香りと一緒に、味自体も豆の風味が主張しています。豆の風味はしっかりめにあるのですが、ハッピーパウダーらしい甘み・旨みもきちんとあります。
豆の味ですが、香りに対して枝豆感がやや控えめな印象。
原材料のところでも少し触れましたが、この商品の豆系原材料でもっとも使われているのは、裏面にもある通り「グリーンピースパウダー」。
生産量が圧倒的に多い「グリーンピースパウダー」や「きな粉」よりも今回の商品の目玉である「黒埼茶豆パウダー」は国産の中でも地域性が高く、生産時期も限られます。それをパウダー加工したものとなるととても希少(高価)なものと推察されます。
原価を抑えつつ、味と香りのバランスを取ると今回のような他の豆系パウダーとの併用になったというところでしょうか。
しかし枝豆パウダーだけでない分、青臭すぎるような感じがなくややライトな食べやすい味に仕上がっています。
鶏や醤油の風味・旨みを付与することで調理感が出て、味に奥行きがありますね。
ハッピーパウダーの甘みと豆の甘み・旨みが合わさった食べやすい味のバランスなので、期間限定ハッピーターンの中で上位人気なのもうなずけます。
関連商品
ファンをつかんで離さない、「ハッピーパウダー」の魅力が同商品の強み。亀田製菓の人気商品ブランド「トップ8」のひとつで、上記商品はもっともベーシックな味付け。
こちらはキャンディ包みになった個包装タイプ。
※サイト上の関連記事
→【期間限定】ハッピーターン しょうゆマヨ味(亀田製菓)商品分析!
他社、他ブランドの競合商品
ハッピーターンシリーズと似た味や食感の商品は他の米菓メーカーからも発売されており、そちらも人気の商品です。
一方枝豆味(えんどう豆味なども)はというと、豆はもともと日本人になじみの素材であり、香りや独特の甘みで特徴を表現しやすく色味も華やか(緑系のものは)。
これらの事から、スナックと米菓の分野では定番品を含め多数の商品が発売されています。
また塩茹での枝豆は、言わずもがなアルコールのお供としても身近で人気ですよね。
〈同ジャンル菓子〉米菓
国産米100%を生地に使用した、濃厚な枝豆味のあられ。こちらは枝豆のペーストを用い、他の豆類のペーストやパウダーは併用していない、より本格的な仕上がり。
〈別ジャンル菓子〉スナック
ご存じえんどう豆スナックの代表格といえばこちら。さやに入った豆を模した形がなんともユニークで、豆の風味が楽しめる。
他社商品の有名どころとしてはカルビー「さやえんどう」があるが、ビーノの方が先に発売されている。
(独断と偏見による)製品評価
パッケージ評価 | ★★★★☆ファンに伝わりやすいデザイン、キャッチフレーズ効果的。 |
製品評価(味・香り・食感・見た目) | ★★★☆☆香りの再現度高い、原材料のグリーンピース等気になる。 |
総合評価 | ★★★★☆原材料若干気になるが、魅力ある期間限定商品。 |
40周年記念・期間限定・黒埼茶豆パウダーを使うなどキャッチーな一品です。
ハッピーターンシリーズは米菓の中でも比較的若い層に上手にPRしている、人気ブランド。近年はコンビニサイズの商品展開も充実させる事で、普段スーパーの米菓コーナーに足を運ばない層にも着実にアピールしていますね。
「期間限定」「○○アップ」「○○産○○使用」など、消費者がつい手に取りたくなるポイントがパッケージに散りばめられ、つい買ってみたくなります。
今回の商品は地元地域産のえだ豆パウダーを使ったこだわりの商品設計で、「ハッピーパウダー」と「えだ豆」の持つ甘み・旨み・塩みがバランスよく調和しています。豆らしい味わいと香りが楽しめる、人気も納得のお味です。
反面、もっとも使われている豆系原料は「グリーンピースパウダー」で「えだ豆パウダー」の使用量はそれよりも少ない。香料なども併用することでえだ豆らしい味の強い商品に仕上げてあるという面もあります。
原料を見て率直に言うなら「ミックスビーンズ味 えだ豆風味」が正確なところかな…。
「えだ豆味」というフレーバー名と産地のこだわりに対して、現実には他の種類の豆パウダー配合量の方が多く「えだ豆要素」が原料的に少ないので、製品評価で★3つ、総合で★4つです。
「産地にこだわりました!ドーン! 」…え、結局一番入ってるのグリーンピースパウダーなんかい!というモヤっとが拭えませんでしたね…。(原価や供給面の現実と、企画とのギャップ…)
これで「産地のこだわりアピール」がなければ、「この原料配合でしっかりえだ豆味を表現できていて素晴らしい!開発者は相当味付け試作したのでは?」と私は思ったのですが…。
その亀田製菓さんのこだわりを発揮する場所が。一般消費者として気になるのです。(せめてグリーンピースでなく、どこ産でもいいから枝豆パウダーもっと使われてたら…!)
まとめ
人気の米菓ブランド「ハッピーターン」より、期間限定で発売された「ハッピーターン えだ豆味」。
私的に原料配合に引っかかってしまう部分があったのですが、それでも人気フレーバーというだけの実力あるお味でした。私の個人評価は開発をした少しの経験と原材料表示も加味されているので、少し特殊&辛口寄りですが。
本商品は6月末までの限定品なので、「実際どれだけのえだ豆味に仕上がってるの?」と気になる方は自分で食べて確認してみてくださいね!
・
・
・-